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〜烈戦記〜
第九話 〜元凶〜
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らの侵略を受けずらい地なのだ。
そのせいもあり、戦時の大乱の中でもその領土を守り抜き、今も細々とではあるが交易相手を旧国"烈"から現在の"零"へと変えて共存してきた。

私もここの関主をするまでは間違った認識を持っていたが、交易を管理するにあたってその認識を改めるにいたる。
そしてそれを私は上へと何度か上訴はするのだが、一行に信じてもらえないばかりかこうして派兵までしてくる有様だ。

そして話しは戻るが、その蕃族を相手にするとなると一本縄ではいかない。
それこそ国の大事、我々のような一拠点程度が独断していい類のものではない。

それをあの洋班様は…。


私は全てを投げ出したくなる衝動に駆られた。
だが、この国の問題にはこの国からご恩を受け、この関を任せられた一武官として逃げるわけにはいかない。

そして何より、この問題に自分の息子が巻き込まれているのだ。
親として逃げるわけにはいかない。

『だ、大丈夫ですか?』
『…宿主、大丈夫だ。続けてくれ』

私は頭を抑えながら話しの続きを仰ぐ。

『はい…そしてこの話しをまず通りかかった凱雲様の屋敷で凱雲様に伝えたところ凄い剣幕で…』
『何故まず私では無く凱雲に話した…?』
『そ、それは私も迷いはしたのですが、急を急ぐと思いまして勝手ながら凱雲様にも伝えようと…。も、申し訳ございません!』

まったく…。
これでは軍の規律も何もありはしない。
この宿主は私達に気を効かせてくれたのだろうが、謹慎中の人間が上司の許しも無く政治や軍事に関わるのはいただけない。
また、報告だってまずは上司で上司から部下だ。

…民との距離が近すぎるのも考えものだな。

『まあいい。以後はまず何があっても私に報告してくれ』
『…はい』

私はバツの悪そうな宿主の隣を避けて部屋出る。

『宿主』
『…え?』
『ありがとう』
『は、はい!』

私は急いで南門へ向かった。






『これより豪帯様の保護、及び派兵団の進軍を止めに向かう!最悪蕃族との戦闘になるかもしれん!心しておけ!』

オーッ!


私の予想は的中した。
多分凱雲の事だ。
あんな事を聞けば兵を叩き起こして兵糧も用意しないまま出陣するだろう。
そう思って真っ先に南門へ来てみれば案の定800の兵が凱雲の鼓舞を受けていた。

『凱雲!』
『む、豪統様ですか』

凱雲が私に気付く。
そして馬を降りて私と凱雲は対峙する。

『謹慎中の身で勝手に兵を繰り出す事、お許し下さい。しかし…』
『話しは聞いた。一刻を争うのだろう』
『はい。では出陣をお許しに?』
『いや、出陣は私がする』
『駄目でございます』

凱雲は即答してくる。
しかし、凱雲も凱
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