第一話
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の光景が脳裏に映り自然と腕に力が入る。
駄目だ、落ち着こう。考えるのは後でも出来る。リアンは頭の中の憎悪を打消し、落ち着こうとして
ちらと巨人の腱を狙っている班員二人を見た。右にいる班員の横に影が動くのを見た。その瞬間、それが何なのか理解する前に、班員の死という未来が脳裏に浮かび、弾く様に体が動いた。
「ッ!!」
声にならない声が出る。リアンは力の限り叫んだ。
「マルクッ!!避けろッッ!!!」
マルクが驚いた顔をこちらに向けた。それがリアンが見た、彼の人生の最後の顔だった。
頭が大きい巨人がマルクの横から飛び出し、マルクと横にいた班員は命を失った。リアンは空中で呆然とした。自分の班員が死んだ。巨人に、殺された。
呆然とした頭でリアンは二人の死体を見つめた。ゆがんだ視界の隅に大きな何かが近づいてくる気がした。
それが巨人の手だと気づいた時には、すでにリアンはそれに激突していた。リアンは大きく弾かれ、鈍い音を立てて地面に頭から突っ込んだ。リアンの首の骨は折れていた。だがもうリアンが痛みを感じる事はなかった。
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