暁 〜小説投稿サイト〜
とある星の力を使いし者
第71話
[6/7]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
は第三者の了承を得て連れてくるように、と決められているが俺を連れてくるときに俺の許可を得たか?」

「さぁね、でも事後承諾も駄目って書かれていないわよ。」

美琴の言葉を聞いてため息を吐いた麻生。
さすがに悪いと感じたのか自分の身体を覆っているスポーツタオルを麻生の頭に被せる。
対して汗もかいていないが貰ったので一応頭をふく。
美琴はストローのついたドリンクボトルを手渡そうとしたが、ふと飲み口を見て、手が止まる。
規定では一人の選手に二本以上のドリンクを要求する事は出来ない。
それを知った美琴はしばらく固まっていた。

「ああ〜、喉が渇いた。
 水でも買いに行くか。」

おそらく、美琴に聞かせるつもりはなかったのだろう。
しかし、ちゃんと美琴の耳に入ってしまい、うっ、と怯んだ。
ブルブルと数秒くらい震えていると、ぐいーっと麻生のほっぺたにドリンクボトルの側面を押し付ける。

「ああもう!!仕方ないからあげるわよ!ほら!!」

無理矢理渡されたドリンクを麻生が手に取ると顔を真っ赤にして、麻生に背を向けると表彰台の方へと消えていく。
余談だが、クラス対抗や学年対抗の競技の場合は大雑把だが、個人種目の場合は三位まできちんと表彰される。
美琴は一位なのでもちろん表彰だ。
そして、表彰されるのは美琴一人である。
まぁ、麻生の性格を考えると頼まれても表彰台には上らないだろう。

(さて、愛穂の話の途中で離れてしまったけど、どうするか。
 もうすぐ、次の種目も始まるし・・・・・)

愛穂の所まで戻ってみるかそれとも競技場に向かって移動するか考えていると、風に流されて紙切れが飛んできた。
借り物競技の指令書のようなものだろう、と麻生は適当に考えてその紙を拾い、中を確認する。
そこに書いてある内容を見て麻生は疲れた様なため息を吐いた。
内容は「第一種目で競技を行った高等学生」の一言だけだった。

(あいつ、俺以外にもたくさん人がいるだろうに俺をピンポイントで狙いやがって。
 嫌がらせか?)

と、考える麻生だが、美琴もあの棒倒しを見に来ている事に気づいた麻生はやっぱり出なければよかったと思うのだった。






とりあえず、次の競技場に向かう事にした。
愛穂に連絡すると後日会って予定を建てようという話になった。
なぜか、声がとても嬉しそうな声だったが麻生は原因がさっぱり分からなかった。
現在、学園都市内で走っているバスの七割は無人の自律走行バスである。
大覇星祭期間中でしか使われる事はない。
それも旅客機や列車などの乗り物とは違い、車などの自動運転が一番難しいからだ。
何故かというと他と比べて複雑な制御と判断が求められるからだ。
大覇星祭中のような交通制限がある中でしか利用
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ