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とある星の力を使いし者
第71話
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は大丈夫?」

「ああ、俺は最低限の競技しか出ないから時間は結構ある。
 時間があれば一緒に回るか。」

「分かったじゃん。」

心の中でガッツポーズをする愛穂。
麻生がそんな誘いをするのは滅多にない
その気がない事は重々承知しているのだが、喜ばすにはいられなかった。
仕事中だが詳しい予定を決めようとした時だった。
麻生の姿が高速でブレた。
理由は簡単。
右から高速で飛び出してきた御坂美琴が麻生の首の後ろを掴んで勢い良く左へと消えて行ったからだ。

「おっしゃーっ!
 つっかまえたわよ私の勝利条件!
 わはははははーっ!!」

「・・・・・・とりあえず、この行動の理由を教えてくれ。」

急な展開でも冷静な対応をする麻生なのであった。







引きずられる様に麻生は御坂美琴と共に競技場に入り、ゴールテープを切った
先ほど、麻生が棒倒しを行ったのとは別次元の競技場だ。
スポーツ工学系の大学が所有している物らしく、オレンジ色のアスファルトの上に道路に使うような白線が舗装された、公式陸上競技場だった。
客席もスタジアムのような階段式になっていて、報道用のカメラの数や警備に当たる人数も段違いだ。
待機していた運営委員の高校生が、美琴にマラソンのゴール直後のように大きめのスポーツタオルを頭から被せた。
ドリンクの手渡しや小型の酸素吸引用ボンベの使用などもテキパキしているし、それは実用本位のみならず、カメラに映る事すら考慮した動きのように見える。
この後は表彰式と簡単なインタビューがあるはずだ。
後続の選手達が到着するまでは、別の所で待機といった感じだ。
凄く場違いな気がするが麻生は気にすることなく、呑気に欠伸をする。
そこに美琴の世話を終えた運営委員の高校生が、麻生の顔をジロジロと見てきた。
その運営委員の顔をは見知った人物の顔だった。

「・・・(麻生恭介。
 一応、「借り物」の指定は間違っていないみたいだけど、よっぽど女の子と縁があるようね貴様は!
 しかも、同じ常盤台中学の生徒。)」

「(制理か、お前も仕事が大変だな。)」

彼女も運営委員なので、此処にいてもおかしくない。
仕事中なのか声を荒げて絡んでくる事はなかった。

「(皆真剣にやっているんだから、とにかく選手と競技の運営にだけは邪魔しないでよ!)」

麻生に厳しく注意を言うと、ドリンクケースと一緒に地面に置いてあったクリックボードを拾い上げて、何か競技記録らしきものをボールペンで書き込み始めた。
ちなみに麻生達の近くで美琴が少しだけムッとしている事に誰も気づかない。
麻生は自分を勝手に連れてきた、美琴の方に振り向き、話しかける。

「それで美琴。
 お前は俺を勝手に連れてきたがルールに
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