第71話
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後、操祈ら常盤台の生徒は自分達が出場する競技の為、どこかへ行ってしまった。
操祈だけは離れようとしなかったが麻生が説得してようやく向かった。
次の出場する競技まで時間があるので、街中をブラブラと散歩する。
(そういえば、父さんと母さんが来ている筈なんだけどな。
携帯にも連絡はないし・・・・まぁ、その内連絡が来るだろ。)
適当に屋台でも見て回るか、と麻生が考えていた時、見慣れた女の警備員の姿が見えた。
麻生はその警備員に近づいて声をかける。
「こんな祭りでも警備員の仕事はあるんだな。」
女の警備員こと、黄泉川愛穂は声のする方に顔を向ける。
麻生だと分かったのか少しだけ疲れた表情をする。
「そうじゃんよ。
まぁ、ガチガチの装備で固めるよりかはまだましじゃん。
こんな炎天下の中であの装備は本当に最悪じゃん。」
服装を見ると、正規装備で身を固められている。
だが、ヘルメットなどの装備は外されている。
前にも言ったがこの大覇星祭には一般客やテレビを見ている子供や大人達のイメージを最も大切している。
子供達が学園都市に入学しなければ、学園都市を維持する事は出来ない。
この開催目的の半分ぐらいはイメージ戦略との事だ。
学園都市は基本的は閉鎖環境だが、それにも限度がある。
完全に情報を非公開された施設の中で、得体の知れない科学技術の研究を進めている、という話になれば「外」の人間は簡単に信じるだろうし、反発も避けられない。
もっとも、能力開発を中心とした機密事項には一切触れられないように、研究エリアの警備体制は常より厳重になっている。
その厳重体勢を「一般人に感じさせない」のプロの技らしい。
なので、愛穂にヘルメットなどの装備がないのは、そういったイメージ戦略の一環だろう。
「んで、休みとかないのか?」
「一応あるじゃん。
けど、それほど時間は多くないよ。
何で、そんな事を聞くの?」
「いや、暇だったら一緒に回ろうかと考えていただけだ。」
麻生の言葉に愛穂は一瞬耳を疑った。
眼を何度も瞬きさせながらもう一度確かめる。
「麻生、もう一度言ってくれるじゃん?」
「ああ?
暇だったら一緒に回ろうかと考えていただけだ。
これでいいか?」
その言葉に愛穂は表情を隠す事が出来なかった。
でも、必死に隠そうとしているのでものすごく変な表情になっている。
それに気づいたのか、後ろを振り向いて表情を隠す。
何度も深呼吸して自分を落ち着ける。
傍から見たらものすごく不自然な動きに見える筈だ。
ようやく落ちつたのか、麻生の方に振り向く。
「た、確か、休みは明後日からじゃん。
麻生の方
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