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ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第27話 ひげの理由
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》は現レベルでは随分と高い位置にいるのだろう事は判った。
「……なんだ?」
リュウキは、面倒くさそうに訊いた。
「せめて帰るまで同行願いタイヨ……。さっきの牛モまだ、傍にいるかもしれないシ……」
アルゴは、上目遣いリュウキにでそう言った。けれど、勿論そう言ったのはリュウキには通じないようだ。別に断りはしないけれど。
「それなら別に構わない」
アルゴ渾身の上目遣いも、どこ吹く風、暖簾に腕押し。……ま〜〜ったく、何の反応もなく、あっさりと、リュウキは返していた。
そして、そのまま街の方へと歩き出す。
「ウゥ……、コイツは、攻略不能……ダナ。本出せそうに無いヨ……」
アルゴはウルバスに帰る道中、肩を落としながらそう呟いていたのだった。
そして後日の事。
1日の情報収集、そして簡単なレベリングを終えたリュウキは、宿でアイテム整理をしていた。そこにキリトからメッセージが届く。
『……リュウキお前、アルゴにオレを売ったな?』
内容はとても短い。でも、それだけでも何を言っているのかは判る。身に覚えが残っているからだ。リュウキは、返信をする為に、指先を動かす。
『人聞きの悪い事を言うな。2層の時点でエクストラの≪体術≫の情報を得ただけでもラッキーだと思えよ。戦術の幅が広がるだろう?』
その後、何度かやり取りしたが、どうやらキリトも≪体術≫を習得する事ができたようだ。勿論、アルゴの付き添いありでだ。そして、まるで計ったかの様に、アルゴからもメッセージが来た。
『ニャハハハ!! リューにも見せたかっタヨ。あのキリえもんをサッ!』
とこちらも短い文章で。
(―――……これなら、キリトが怒っても無理ないか……。)
そう思った。
メッセージの文面からでもよく判る。かなりテンションが高めのアルゴ。……相当から揶揄われたのだろう。
「………何か、キリトに奢ってやるか。今度会ったら」
珍しくそうつぶやいていた。
どうやら、キリトに同情をしたようだ。
自分だったら、絶対に嫌だから。
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