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ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第27話 ひげの理由
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している。

「ははぁ……さすがリューだナ。見抜いたカ」

 リュウキがそう言った途端、アルゴの震えがピタッと止まって笑っていた。何か含みある笑みも浮かべている。

「それで! リューも行くカっ? 行くなら、案内も兼ねて、オイラも同行したいガ!?」

 訂正しよう。その笑みは、嫌な笑みだ。アルゴがよからぬ事を考えている時に、よくする笑み。さっきまでは渡さないの一点張りだったが、手のひらを返したようだった。だからこそ、その魂胆はリュウキにとっては、あからさまで、みえみえだった。

「……断る」

 リュウキはすっぱりと拒否。考える時間すら無し。0.2秒程で返す即答ぶり。当然アルゴは、かくっ と膝が崩れそうになっていた。

「えぇ〜〜? 何故ダヨぉ……? あれは、結構使えるヨ? スナッチされた時とカサ? 武器ガ無くなってモ 戦えるんダゾ〜?? 手数も増えル! リュー、もっともっと強くなれるんだゾー!」

 断られて妙に悲しそうにしているが、それでも嫌だった。

「そんな事、俺が知らないわけないだろう?それよりだ」
「にゃ?」
「……お前、オレの顔に書かれた髭を見る事が目当てじゃないか……?」

 じ〜〜っと、リュウキはアルゴの目を見つめてそう聞く。すると、アルゴはあからさまに視線を逸らし始めた。間違いないとリュウキは悟る。この情報屋は、何でかは判らないが、リュウキに書かれる髭が目当て、なのだろう。
 ……正直訳が判らないが、不快な事には変わりなかった。

「にゃ……ははははは」

 図星を差された様である。リュウキは、笑ってごまかすな、と言いたいのだが、今日は流石に色々とあり過ぎて、ちょっともう疲れた様だ。
 よくよく考えたら、BOSS攻略をしたばかりなのだから、無理もないだろう。HPは全快復していたとしても、削られた精神は、そんなに直ぐに快復するモノじゃないから。

 一先ずさっさと終わらせたい為。

「……なら、キリトでもつれてけ、アイツなら訳なくこなすだろ? アレくらいのクエストなら。……まぁ 時間はかかると思うが」

 何度目か判らない、ため息を吐きながら、リュウキはそう、代案を言っていた。キリトには悪い、とは思うが……、スキルを得られる事を考えれば、良いだろう。悪い事をしているわけじゃない。
 ……多分だが。

「おっ!! おお、ナルホドナっ! それは名案ダ!」

 どうやらアルゴは標的を変えたようだ。これで、付きまとわれる事はないだろう。

「……じゃあな。オレは帰る」

リュウキは、軽く手を上げ、その場を後にしようとするが。

「わ〜待ってくレ!」

 それは、出来なかった。アルゴに手をつかまれたのだ。流石はスピード型であるアルゴだ。|敏捷力《AGI
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