魔法先生ネギま!
0292話
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てきたな」
視線を空に向けると、そこには杖に乗ってこちらへと向かって来ているネギの姿があった。
「すみません、お待たせしてしまって」
「本屋ちゃんはどうしたの?」
「学校の校舎に。さっきの出来事は夢だった、という形にさせてもらいました」
取りあえず宮崎に関しては一安心、か。
そう判断すると、ネギの肩に乗っているカモへと多少の殺気を込めた視線を向ける。
「ひぃっ」
反射的にだろう、ネギの肩から飛び降りて逃げ出そうとするカモを瞬動を使って鷲掴む。その様は、昨日の放課後に空き教室の再現だった。
「ア、アクセルの兄貴……その、俺っちは……」
「カモ。別に俺は仮契約をするな、とは言わない。だが魔法に関して何も知らない相手を騙して、というのは感心しないな」
「は、はははははは、はい! 以後気をつけます!」
ビシィッとでも表現できそうな勢いで敬礼をするカモ。
その様子を半ば呆れた目で見ていると、朝倉が無言でこちらへと近付いてくる。
「あ、朝倉さん」
「ネギ君、私はネギ君とエヴァちゃんの魔法を使った空中戦をこの目で見た」
「……はい」
「ネギ君、君は魔法使い……だね?」
「……ええ。確かに僕は魔法使いです」
「ちょっ、ネギ! それを認めたらあんたオコジョに!?」
「あぁ、それは大丈夫」
切羽詰まった様子で神楽坂が叫ぶが、朝倉がつい今まで真面目な表情でネギと話していたとは思えない軽い口調で否定する。
「え?」
朝倉の言葉に、ポカンとしたようすの顔をしている神楽坂に苦笑を浮かべながら口を開く。
「確か、昨日の放課後にこの件に関しては学園長に話を通したと言ったと思うが」
「え? あれ? そうだっけ? あの後に出て来たカモの印象が強かったからすっかり忘れてたわ」
「全く、これだからバカレンジャーなんて不名誉な呼び名をされるんですわ」
「ちょっと、何よ! そもそも、あ、あ、あんなシーンを目の前で見せつける委員長が悪いんでしょ! あのショックで話した内容なんてすっぽりとぬけちゃったのよ!」
怒り……いや、羞恥で顔を赤くした神楽坂がそう叫ぶ。
あのシーンというのは、当然俺とあやかの仮契約シーン……神楽坂的にはキスシーンだろう。
「落ち着け。とにかく朝倉は学園長に魔法に関して忘れるか、あるいは魔法に踏み込んでくるかの2択を与えられていた。そして朝倉が選んだのが……」
「魔法に踏み込むって選択な訳だね。という事でネギ君、これからよろしくね」
俺の言葉を継いで、朝倉がネギにウィンクをしながらそう告げる。
だが、声を掛けられたネギの方はと言えば一瞬何を言われているのか分からないという風な顔をする。そして、次の瞬間……
「え? 僕ですか!?」
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