第三十七話
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第三十七話 先輩と後輩でも
その先輩が来た、華奈子は六年生の先輩から聞いた話を美奈子に話した。
「何か可愛い人なんだって」
「可愛いの?」
「六年の人から見たらだから」
それでだと言う華奈子だった。
「私達から見れば綺麗になるわ」
「可愛いは同級生か後輩への言葉だからね」
美奈子も華奈子の話を聞いて言う。
「だからなのね」
「うん、綺麗な人らしいわ」
華奈子もこう言う。
「その人ってね」
「そうなのね」
「やっぱり魔女で」
華奈子は今度はその先輩の中身について話す、こうした話は常に顔からはじまることは同性でも仕方がないであろうか。
「前の学校だと頭もよかったらしいわ」
「成績優秀なのね」
「体育の方は普通らしいけれど」
こちらは不得意らしい、だがそれでもだというのだ。
「音楽センスはいいらしいわ」
「音楽なのね」
「そうみたい、そういうことを考えたら」
どうなるかとだ、華奈子は美奈子にさらに話す。
「あたし達と近いかもね」
「魔女でしかも音楽が出来るから」
「楽器によるけれど若しかしたら」
「私達とも一緒に演奏出来るっていうのね」
「ええ、クラウンのメンバーが増えるかも」
華奈子は美奈子ににこにことして話す。
「期待出来るかもね」
「そうね、そうなったらいいわね」
美奈子も笑顔で応える、そしてだった。
華奈子に対してだ、彼女の方からこう言ったのだった。
「その先輩うちの塾に入るのよね」
「そうらしいわ」
「じゃあその時に、いえ今日の二時間目が終わったらね」
「早いわね、今一時間目が終わったところよ」
一時間目の休み時間だ、今丁度。
「それで次の休みになのね」
「そう、お会いしに行こう」
「早いわね、また」
「思い立ったが吉日でしょ、だからね」
美奈子は華奈子にさらに言う、今は彼女が相方をリードしている。
「行こう」
「何か普段の美奈子じゃないけれど」
「私も時々はそうなるわ」
ここでも笑顔で華奈子に言うのだった、そしてだった。
華奈子と約束した、そして言うことは。
「二時間目終わったらすぐにね」
「わかったわ、その先輩の教室に案内するわね」
華奈子も笑顔で応える、こうして二人で行くことを約束した。
第三十七話 完
2013・5・17
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