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【パズドラ】殴って、青龍カリンちゃん!
【パズドラ】殴って、青龍カリンちゃん! 四話 〜激しいスキンシップ〜
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の威圧がセイレーンを縛りつけた。ちなみにオロチの威圧はモンスターにしか効かないらしく、冒険者の俺には何が怖いのか分からない。が、そんなことはどうでもいい。セイレーンが動けなくなった。他に戦えそうなモンスターは周囲にいない。
 こうなったらボックスの中から適当なモンスターを召喚するしかないのだが、果たして、カリンがオロチの胃袋に収まる前に間に合うかどうか……。
 なにか、他に手はないのか?
 しかし、すぐに動けるのは俺だけだ。
 ……それなら、俺がオロチを止めるしか、ないじゃないか。
 迷っている暇はない。もうすでに、カリンの上半身はオロチの中へと飲み込まれてしまっている。
 ついさっき、オロチのせいで死にかけた。また死にかけるかもしれない。
 しかし、俺は踏み出さなければならない。俺が、こいつらの親だからだ。
 意を決して右足を上げ、前進――。
 左足を上げ、前進――しようとしたら、突然、オロチがカリンを吐き出した。
 ガハッガハッとむせるオロチと、危機一髪を乗り越え興奮が冷めぬ様子のカリン。
 一体、何があったんだ?
「おい、カリン。大丈夫か?」
「……なんとか、大丈夫ネ」
「よく抜け出せたな」
「……どんどん飲み込まれてって、もう死ぬ思ったら、なんか手が動かせるようになって、それで、思いっきり喉を殴ったアル」
「あぁ、上半身全部が口に入ったから、逆に動かせるようになったってことか。でも、よくあの状況で殴れたな」
「き、気合い!」
 なんでもそれで解決していいのだろうか……。しかし、助かったのだから別にいいか。
 これ以上何かしでかさないように、オロチはボックスの中に押しこみ、俺はしばらくカリンの具合をみることにした。
 夜には落ち着いたカリンとセイレーンをボックスの中に入れて、俺は疲れを癒すために早めに床についた。
 ちなみにセイレーンは一週間ほどボックスから出ようとしなかった。
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