レーヴァティン〜クロスクエスト〜
エピローグ〜宴の終幕〜
[2/3]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
重いほどの重さ。SAO時代ですら、これほどの重さを持った武器はなかった。
しかし次の瞬間、その重さは消えてなくなる。
「あれ?」
「あ」
コハクが目を見開く。
「剣、変わってる」
「え?……あ…」
見ると、いつの間にか《魔剣レーヴァティン》は全く違う容姿に変わっていた。
先ほどまで真紅の刀身を持つ巨剣だった魔剣は、今は細身で、白と黒の一対の刀身を持つ両剣になっていた。
「マジか……」
「なんかすごいね……」
これには少々圧巻せざるを得ない。
面白がってこの場のメンバー全員にレーヴァティンを持たせてみる。
その結果、
シャノンは鏡の様につややかな真紅の刀身を持つ、巨剣に。
セモンは白と黒の一対の長大な刀身を持つ両剣に。
コハクは真っ赤な柄に黄金の槍先、そこに向かってねじれた形の装飾の施された槍。
ハザードは半透明の刀身を持つ漆黒の大剣に。
ゲイザーは光を受けて輝く水晶の小手に。
グリヴィネは不気味な形の銀色の大鎌に。
ゲツガはタワーシールドかと見まがうような巨大な剣に。
レンホウは比較的地味、しかし恐ろしいまでの殺傷力を感じさせる短剣になった。
「すごいな。プレイヤーでここまで外見の変化があるのか」
「それだけプレイヤーのステータスは千差万別ってことさ……」
セモンが感嘆の声を漏らすと、ゲツガがそれに答えた。
ふとステータス画面の端っこにある時計を見ると、リアルの時間は午後九時を指していた。
「やべ!みんなそろそろ帰らなきゃじゃないか?そろそろお開きにするか」
「そういえばさ。ゲツガ兄ちゃんはたしかこの世界の住人じゃないんでしょ?どうやって帰るの?」
「そういえば……」
「そうだな」
セモンが思いついたように言う。
「そうだ、いっそのことこの世界に居ついちゃえば?」
しかしゲツガは笑って言った。
「向こうの世界に、残してきた大切な人がいるんだ」
ユキ――――
ゲツガにとって、もっとも大事な人。もっとも愛しい人。彼女のもとに、戻らなくてはならない。
「……そうか。そうだよな」
「で、でも……どうやって元の世界に返すの?」
すると、グリヴィネが画面左側(?)からやってきて叫んだ。
「ご心配なく!用意はできましたぁ〜☆」
「今日テンション高いなグリヴィネ」
「{R}化してテンション崩壊してるんだよ。まったく……誰があれを開放させたのか……{ЯR}になる前に禁止にしとかないと」
グリヴィネがおよそ鎌とは言えない形のその代物で、何もない虚空を斬りつけると――――
そこに、
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ