妖精たちの日常 vol.1
第41話 真冬の夜に
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ヒューーーーーと冷たい冬の夜風が肌に当たります。シャルルは私の腕の中で身震いをして、
シャ「うぅ・・・猫には厳しい季節だわ。」
ウェ「シャルル、似たようなこと昨日も言ってたよ。」
シャルルは頭にピンク色の毛糸の帽子に赤いマフラー、私は裾に白い綿のついた黒いコートに足首ぐらいの黒いブーツに、青いマフラーと手袋をはめて夕方のマグノリアの街を散歩していました。すると背後から、
ト「あれ?ウェンディさんとシャルルさん。」
聞き覚えのある声がしました。振り返るとそこには黒いダウンに黒い長靴を履いたトーヤさんがいました。トーヤさんは首を少し左に傾げると、
ト「散歩ですか?」
ウェ「はい。トーヤさんもですか?」
ト「そうです。よかったら一緒にどうですか?」
ウェ「いいんですか?じゃあお言葉に甘えて。」
とゆうわけで、トーヤさんとご一緒することに。
ト「もうすぐ1年が経ちますね。」
ウェ「そうですね。ギルドの宴はすごく楽しいですよ。」
シャ「うるさすぎるけどね。」
ト「へぇ〜、早くやりたいですね。」
こんな他愛もない話だけど、不思議とシャルルとトーヤさんと話していると話がはずんじゃう。どうしてかな?いつの間にか空はオレンジ色から紺色に変わっていました。
シャ「やっぱり、冬になると日が暮れるのが速いわね。」
ウェ「本当だね。」
ト「僕はこっちの方がうれしいです。」
そっか、トーヤさんは幽霊ですからね。
ト「そろそろ帰りましょうか。」
ウェ「そうですね。行こう、シャルル。」
シャ「えぇ。」
空はさらに暗くなり星が輝き始めました。
ト「あ、じゃあ僕はここで。」
トーヤさんの家は幽霊屋敷なので途中で道が変わります。
ウェ「今日はありがとうございました。」
ト「あぁ、いえ、そんな、こちらこそ。」
ウェ「いえいえ、ありがとうございました。」
ト「僕のほうこそありがとうございます。」
ウェ「私のほ・・・」
シャ「いつまでお礼言い合ってるのよ。」
あ、ほんとだ。私とトーヤさんはシャルルの言葉で我に返ると、
ウェ「それじゃあトーヤさん、また明日。」
ト「あぁ、はい!また明日です。」
私はシャルルと一緒に女子寮に向かおうとした時、別れを言って、女子寮の方向に歩き出そうとしたら、
ト「ウェンディさん!」
トーヤさんが追いかけてきました。
ウェ「どうしたんですか?」
シャ「ギルドに忘れ物でもしたの?」
ト「ち、違います・・・えぇっと・・・」
しばらく下を向いたままのトーヤさんでしたが、
ト「ウェンディさんっ!!!」
ウェ「は、はい!」
い
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