第6話 吸血鬼は少年と出会うようです
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そうすると、5分もしない内に立っている民衆は居なくなった。
残っているのは神父だけ。
「さぁ、残っているのはお前だけだ。だがしかし、狗では私は、殺せない。
化物を打ち倒すのは、いつだって人間だ。
さぁ、お前はどうだ?どうするんだ?
おまえは狗か? それとも人間か?!」
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!来るな化け物おおおおおおおおおおお!!!!」
「……そうか。全く持って下らん。命乞いすら出来んか。」
ダンッ!と最後に銃声が轟く。
神父の頭は吹き飛び、体が崩れ落ちる。
俺は踵を返し、エヴァの縄を解き、言う。
「さぁ、これで君は自由だ。しかしどこへ行っても同様の事が起こると思え。
さぁ、どこへなりとも行くがいい。」
そして兵装を解除しつつ歩きだす。と、後ろから声がかかる。
「ま……、待ってください!!」
俺は正直驚いた。正直、初戦闘だったからテンション上がってやりすぎたし、
こんな光景見て、声をかけられれば奇跡だろうと思っていたからだ。
「どうした?嬢ちゃん。」
「あれ?別人…?いや魔法?と、とにかく、えっと、あの、その」
「……何が言いたいんだ、嬢ちゃん。」
「そ、その嬢ちゃんってやめてください!!私にはエヴァンジェリンって名前があるんです!
!」
あー、今の今まで確信は無かったけど、エヴァだったか。良かった良かった。
「分かったよ、エヴァンジェリン。で、それだけか?」
「…あなたは魔法使いなんですか?」
「一応魔法使いだが、それがどうした?」
何となく読めるし、誘導してるようだが。
しかし、選ぶのはこの子だ。この子でないとダメだ。
「……私に…私に魔法を教えてください!!」
と、エヴァは頭を勢い良く下げる。
「なぜ魔法を知りたい?これを見ても魔法を使いたいと思うのか?
魔法使いになるとはこういう世界があるという事だぞ?」
俺は死体の山を指さすと、エヴァは吐きそうな顔をしたが、震えながら、それでも言った。
「はい。お父様達が死んだ時に、それは知っていました。それが本質であるとも。
私は、お父様達の分まで生きたいんです。しっかりと、意志を持って。
でも、今日みたいな事が起きたら、次はきっと助けてもらえません。
そしてそんな事が続けば、何も考えないようになってしまいます。
だから、力が欲しいんです!!自分で、自分を守れる力が!!
だから……だから、お願いします!!」
パーフェクト。合格だろう。普通なら既に気を失っているか、逃げだしている所を、
この子はしっかりと
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