第2話 運命は出会い、回り出すようです
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で
お前の心は磨り減り、歪み、挙句の果てに裏切られ、私の……
私の心と同じように真っ黒になっている!!」
いやいや、そんなことな―――
「気付かない振りをしているだけで、お前は自分でも気付いているだろう!?
疲れ切り、絶望しているのに、なぜ……なぜそんな心で他人に優しくできる!?どうしてだ!
?」
凄く辛そうな顔をして、ノワール(仮)は大粒の涙を落としながら蹲ってしまう。
あー・・・女の子泣かしちまったよ、全く。
「やれやれ、何を言ってんのかね、このお嬢さんは…」
「な、なにを――」
そう言いながら俺は立ちあがる。だってさ、眼の前の…、最っっ高なお姉様が泣いていらっし
ゃるんだぜ?
死んじまうとしても、立たなきゃ逝けないよね〜男の子としては?
「簡単なこったろーよ、そうしていた方が楽だと思ってたんだ。実際はそうじゃ無かったって
だけだ。
俺がお前に優しい?らしいが、俺にとっちゃこれが普通。寧ろ図々しいだろ。
そして、男が美しい二次元のような女性を前にやるべき事は二つだ。一つは鼠のように逃げ果
せるか…」
そう言いながら普通なら一歩で行ける様な距離をノロノロと十歩かけて歩く。だってさ、
「お、おい。やめろ。それ以上動いたら死んで――」
意地があんだろ?――――男の子にはなぁ!!
「英雄王のようにしつこく求婚するしかないだろ?しかもおまえ自分の言ったことよく考えて
みろよ。」
あと・・・四歩だ・・・・・・・・
「え………?」
あと三歩・・・・・
「疲れて、骨折り損で、裏切られて、凍え死にそうになった先で自分の超タイプなお姉様を見
つけたんだぜ?」
二歩・・・・・
「逃げる必要性なんてどこにもねえじゃねえか。しかも封印されてると来た。」
ラスト・・・・・っと。
「――まるで王道RPG!!運命以外のなんにモノでもねえじゃか!自分が何か出来ると思うだろ
?」
そう言って俺は笑い、クリスタルに手をつきしゃがみ込む。
「お、おい!!大丈夫か!?しっかりしないか!!」
あー、無理無理。体力ってか寿命?もうそんなんねえよ。
「おい、シュウ!しっかりしろ!!くそ、ならば…、私と契約しろ!!そうすれば助かる!!
」
へぇ・・・助かるん・・なら・・・ありがてえけど・・・・何か代償はあんのかよ?
「……私は罪人だ。私と契約すれば神たちがお前を追って来るだろう。…それと」
神ども・・・は、どうでもいい。で?
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