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ドン=ジョヴァンニ
第一幕その四
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む」
 ジョヴァンニは美女のそうした嘆きの言葉を聞いて述べた。
「どうやらあれだな」
「あれっていいますと?」
「恋人に捨てられたらしい。これはいい」
「いいんですか」
「狙い目だ」
 ジョヴァンニは言いながら楽しそうに笑った。
「可哀想な女だ」
「そうやって一八〇〇人でしたね」
 レポレロはジョヴァンニのその言葉を聞いて呆れたように言った。

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