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ストライクウィッチーズ1995〜時を越えた出会い〜
第二話 タイムスリップ
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「守ったら負ける……攻めるんだ!!」

 シールドにかかる重圧を跳ね除け、再度反撃する宮藤。
 背後には無防備な二式飛行艇をかかえた中で、見事といっていい戦いぶりだった。
 しかし――

「――ッ!! 宮藤、後ろだッ!!」
「え!? きゃあああ――――っ!!!!」

 一瞬の意識の乱れを突かれた宮藤は、背後から放たれたビームを捌き切る事が出来なかった。
 正面からまともにビームの直撃を浴び、たまらず宮藤の小さな体が吹き飛ばされてしまう。

「宮藤ィ――――ッ!!!!」

 突風に弄ばれる木の葉のように落ちてゆく宮藤の体を、坂本は背筋が凍りつくような思いで見ている事しかできなかった。何もかもが緩慢で、堕ちてゆく宮藤の顔さえあんなにはっきり見えるというのに、自分は何一つしてやる事が出来ない――

(誰でもいい……)

 ネウロイの巨躯が再生によって回復してゆく。
 驚異的な再生力の前では艦砲射撃ですらただの玩具に成り下がる。

(誰でもいいんだ……あいつを、宮藤を……ッ!!)

 唇を噛み切らんばかりに悔しがる坂本の絶叫が空に響く。

「誰かあいつを助けてくれ――――ッ!!!!!!」





「う……ぁ……」

 耳元で風が轟々と鳴っている。腹の底が抜けたような加速感。
 それは、航空ウィッチが最も嫌う感覚であり状態だった。

(――落ちている!?)

 目を開けるよりも早く自分が自由落下していることを悟ったのは、まさしく空に生きる者の本能であったと言えるだろう。もっとも、辺り一面雲だらけで、ここがどこなのかは全く分からなかったのだが。

「ここは……一体……!?」

 ストライカーのエンジンが停止している。装備状態が勝手に解除されないよう緊急装置が働いたらしい。が、このままでは姿勢を立て直すことすら叶わずに墜落死するだけだ。

「魔道エンジン再始動!! 緊急停止装置を解除、制御を使用者に移行!!」
 
 叫ぶように言い放つと、自身の両脚を包む愛機が息を吹き返してくるのを感じた。
 和音の頭が覚醒し始め、同時に冷静さが戻ってくる。ユニットがまだ生きているのであれば、絶対に希望を捨てないこと。訓練生時代に叩きこまれた鉄則である。

「お願い……動いて!!」

 その願いを聞き届けたのか、和音の愛機であるF-15Jが頼もしい唸りを返してくれる。魔道エンジンの再始動に成功したのだ。これで墜落の心配はない。魔法力によって形成されたシールドが風圧を和らげ、体に活力を与えてくれる。

「それにしても、此処は一体どこなんだろう……?」

 見たところ雲の上のようだが、と和音は首を捻る。今回の要撃訓練では事前に天候のチェックが行われていて、雲はないと伝えられ
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