瑠奈の力
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り島津寮に向かうため川神院を出て行った。
その後姿を千李と瑠奈は見送っていた。
「ももよおねえちゃんにかずこおねえちゃん。いってらっしゃ〜い」
瑠奈は二人の姿が見えなくなるまで手を振り続けていた。
二人の姿が見えなくなると千李は瑠奈を誘い川神院の中にある武器庫に来ていた。
千李はここで瑠奈が極められる武器を探すことにしたのだ。
「どう瑠奈?なにか気になったものはある?」
「う〜ん。わかんない」
瑠奈が言うと千李は「そっか」といいながら口元に手を置き考え始めた。
……ここに極める武器はないってことなのかしら?いやもしかしたら――――。
「瑠奈。眼帯をはずしてここにある武器を見てみたら?」
「え?」
このことに瑠奈は疑問があるようだった。
だがそこで千李が説明をする。
「もしかしたらその龍眼≠ナ見たもののなら分かるかもしれないから」
「そっか!うんやってみる」
そういうと眼帯をはずした瑠奈は再度周りにある武器を見ながら歩き始めた。
するとある武器の前で瑠奈の歩みが止まった。
千李もそれに気づいたのか瑠奈のもとに行き瑠奈の視線の先を見るとそこにあった
のは、
「双剣?」
そう双剣だった。
「これが一番ピンと来た?」
「うん。なんかこれがいちばんつよくかんじたよ?」
瑠奈は眼帯をかけなおしながら言った。
千李は壁に立てかけてある双剣を手に取り瑠奈に渡した。
「重いから気をつけてね」
「はい」
受け取った瑠奈はそれを振った。
その光景を見るとまるで重さを感じていないかのようだった。
「瑠奈もしかて重さを感じてないの?」
千李が恐る恐る聞いてみると瑠奈は静かに頷いた。
「うん。ぜんぜんかんじないわけじゃないけど、すごくかるい」
「なるほど」
……まさか龍眼にこんな力もあるなんてね。
内心で考え込んでいるといつの間にか鉄心が現れ二人に話しかけた。
「ふむ。武器が決まったようじゃの。ほう……双剣か」
言う鉄心に瑠奈は双剣を渡した。
鉄心はそれを受け取ると「うむ」と頷いた。
「では瑠奈の武器はこれで決まったな。しかしさすがにこのままの長さだと扱いにく
いじゃろう。すこし時間はかかるかもしれんが、新しく造ってもらうかの」
「いいの?」
千李が聞くと鉄心は「ほっほっほ」と笑いながら言う。
「かわいいひ孫の使うものが決まったんじゃ。それをそれをその子の体に合うように
造ってやるのはじじいのつとめじゃ」
鉄心はそういうと瑠奈の頭をポンポンと軽めにたたいた。
「そうね。よかった
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