瑠奈の力
[4/7]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
李の問いに瑠奈は、
「うん。私が自分でえらんだことだもん」
「そう。わかったわ、じゃあ明日からちゃんと鍛えてあげる。それでいい?」
「うん!!」
大きな声で頷くと瑠奈は再度強く千李に抱きついた。
その二人の様子を見ていた鉄心がニヤニヤしていると千李が聞いた。
「なにニヤニヤしてんのよジジイ」
「いや〜、今のおぬしはまさに瑠奈の母親といった感じじゃな」
「当たり前でしょうが。この子は私の子なんだから、私が母親らしくなかったらおか
しいでしょ」
鉄心の感想に対し千李は当然だと言う風に鉄心をみた。
瑠奈も千李の言葉が嬉しかったのだろう、少し顔を赤らめうつむいた。
すると廊下のほうから騒がしい声が聞こえてきた。
「おいジジイ!!さっきの気は一体……って姉さんおかえり」
声の主は百代だった。
百代は道着を着込んでいた。鍛錬の途中だったのだろう。
するとその後ろから体操服姿の一子もやってきた。
「あ!千姉様!おかえり〜」
そういうや言うやいなや一子は千李に飛び込んできたが千李の腕の中に瑠奈がいる
のを発見すると千李の目の前で落ちた。
落ちた一子はぴくぴくと動いていたがすぐにガバッと起き上がると千李に詰め寄っ
た。
「せ、せ、せ、せ、千姉様!?誰なのその子!!」
「落ち着きなさいって私の娘よ」
その発言に場の空気が止まった。
一瞬の沈黙の後その沈黙は一子の声によって破られる。
「えっーーーーーーーーーーー!?」
一子の次に今度は百代が驚きの声を上げた。
「なにいいいいいいいいいいいい!?」
二人の叫びに千李の腕の中にいた瑠奈がビクッと体を震わせる。
それを感じた千李はおもむろに立ち上がり二人の元に行くとそれぞれに拳骨を喰ら
わせた。
「いって!?」「あだっ!?」
「騒がないで瑠奈がおびえてるでしょ!!」
千李の一喝に二人が頭を抑えながらも黙った。
「いい?この子は私の娘の瑠奈!実の子じゃないけど実の子以上に大切な私の大切な
娘。以上!」
黙った二人に対し千李はそれ以上の説明をしなかった。
瑠奈はというと先ほどからずっと千李の足に抱きついている。
千李の説明で納得したのか二人は顔を見合わせ頷いた。
「なるほど。姉さんの娘かじゃあ私やワン子の姪ってことになるな!」
そういうと百代はしゃがみ瑠奈と目線を合わせた。それに一子も続いた。
「はじめましてだな。私の名は川神百代だお前の母親川神千李の妹だよろしくな」
「じゃあアタシもね!アタシの名前は川神一子!一番下の妹よ」
二人が言うとそれを聞いた瑠奈も
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ