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とある碧空の暴風族(ストームライダー)
幕間
Trick14_信乃と仲良くしてもらってありがとうございます♪
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「救助隊の話では生き残りは誰もいない。私にもそう教えられた。

 もう、泣いて泣いて泣き喚いた。

 今生きているのは琴ちゃんと鈴姉ちゃん・・琴ちゃんのお母さんの2人の励ましが
 あって立ち直ったおかげなの。

 あ、話がそれてごめんね。

 死んだはずの信乃が今いるってことなんだけど、実は救助が来る前に信乃は
 墜落現場からいなくなっていて、それで生きてると思われてなかったの。

 墜落現場は内戦地域で、現地の人が乗客の物をいろいろ盗んだみたい。
 身元を判別するための物もなくなっていたから子供一人がいなくなっても
 気付かなかったのも当然かもね。


 そして信乃は・・

 墜落現場からいなくなった後、半年間は・・“いろいろと大変”だったみたい。
 内戦地域で一人で生き残るために・・・手段を選べなかったって言っていた。

 でもその後に偶然救助されて、その時に助けた人の援助で社会に戻れたみたいなの。

 それで世界を回って事故から4年後の今、学園都市に用があって戻ってきたみたい」

美雪は話を止めて、4人に笑いかけた。

でも、4人はどう反応したらいいかわからない、そんな表情をしている。

「信乃は用事がなかったら学園都市に、私達に会いに来るつもりはなかったみたい。

 信乃の性格だと、今更死んだ人間が出てきても迷惑かけるだけだと思ってるんだよ」

「そんなことないですよ! 死んだと思っていた人が生きていたら誰だって嬉しいに
 決まっているじゃないですか!」

「・・ありがとう、佐天さん。でも、信乃は無駄に人に気を使うところがあるの。

 そして、大切なものを失くすことをとても怖がっているんだよ・・」

「失くす、ですか?」

「うん。今さら死んだ人間が現れたら、驚いて迷惑かけて、それが理由で嫌われて
 私達がいなくなったらって変なこと考えるのよ、あのバカは。

 嫌われるくらいなら元から会いに行かない方が良いって思って、私にも琴ちゃん
 にも会う気はなかったみたいだよ。


 それに私を避けているのも、私が必要以上に信乃に関わってくるからなのよ。

 琴ちゃんくらいに適度に、兄妹みたいに関わっていれば逃げないと思う。

 それ以上で関わったら、4年間で変わった自分の嫌なところを見られて
 嫌われるってね。

 ほんと、バカだよ・・」

美雪はそう呟いて俯いてしまった。


「・・ってごめんね。こんな暗い話しちゃって。でも、友達って関係なら離れることも
 ないと思うから、大丈夫だよ♪」

美雪は途中から明るい調子でしゃべった。

「ん・・そうだね。私もしゃべっていたら避けられたってことはなかったし、
 避けられているのは
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