第10話 空気読めよ
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分役に青山宗家当代の青山鶴子さまと関西呪術協会の長である近衛詠春殿が参られていた。
青山鶴子さまはどうもオレを見に来たらしい。8歳で印可を受けるのは鶴子さま以来らしく、別に来る必要はないのに詠春殿に便乗してきたらしい。
あと、外国人が印可を受けるのを珍しがってということあるようだ。
一応月村の分家の遠坂という姓を頂いているが、銀髪オッドアイという外見は噂になっているらしく日本人じゃないのはバレバレである。
なお、外国人に印可を与えて良いのかと一部意見はあるらしいが、詠春殿の直弟子には魔法世界人もいるので、今更である。
詠春殿は検分役よりも、新たになった封印室の監査とより詳細な経緯を求めてという感じだ。
ちなみに中部魔術協会は東西融和には否定(経緯からすれば当たり前である)の立場なので、その辺の懐柔の意味もあるかもしれない。まぁ、強権的にこちらに介入してくれば、いい加減、鶏冠に来ている首脳部は反旗を翻すんじゃないかと密かに思っているが。
ぶっちゃけこの辺は他人事である。
中部魔術協会首脳部(忍義姉さんもである)と詠春殿が会談中、何故か鶴子さまと別室で雑談である。師匠と先生も交えて。
主に修行方法について話したのだが。
「それは面白いどすなぁ」
師匠、鶴子さまの目が笑っていません。
「ただ………」
「「「ただ?」」」
「そんな面白そうなことウチに黙っとったのはいけませんぇ」
り、理不尽な。師匠、なんとか言ってください。
目をそらされた………。
「まぁまぁえぇから。一度使わせぇ」
うん、別に断る気もなかったけど、それ以前に断るという選択肢が本能的にないよネ。
で、イン魔法球。
鶴子さまに分身符を渡すと早速使われる。
ここで、鶴子さまは思いもしなかったことを始められる。
「なるほど、なるほど。これが等分に分けられたということやね」
分身の周りをぐるっと周り、違いがないのかを確認される。
そして、いきなり分身に斬りかかる。
分身は意表を突かれるが、それにしっかり反応し、斬撃を返し、反撃する。
何が起こった? とか思う間もなく2人の青山鶴子さまはヒートアップしていき、凄まじい速さで打ち合っている。
「師匠………。止めなくて良いんですか?」
「いや、無理だろ」
「デスヨネー」
なんか、奥義も出始めているんですが。
待避、待避。
巻き込まれないよう、流れ弾に当たらないよう、師匠共々離れることにする。
さすが当代さま。師匠はともかく、オレでは「凝」で集中しなければ追い切れない速さだ。
延々と続く2人の鶴子
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