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FAIRY TAIL 友と恋の奇跡
第3章 赤い桜編
第38話 10年前の過去
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          『ここからはまた、グレイ目線でいきたいと思います。』

・・・・・言っちゃったけどよ・・・これでよかったのかもしれねぇな。

ユ「でも、グレイ。」

ユモが真剣な表情で俺を見つめる。

ユ「私ね、このギルドを守るためなら、この命は捨てる覚悟だよ。」

グ「!?な、何言って・・・」

ユモの真剣な表情を見ると、それ以上は何も言えなかった。

ユ「お兄ちゃんに救ってもらった命だけど、大切なものを守ることが出来るなら、私は『死』なんて怖くない。」

グ「ユモ・・・」

いったい、どれだけのことを、ユモは、背負って生きてきたんだろう・・・?

ユ「今言ったことは事実だから。グレイも覚悟はしておいてね。」

笑顔で言うユモ。この笑顔がいつか、見れなくなるときが、来るのかよ・・・

ユ「グ・・・グレイ・・・・・?////////////////////」

気がつくと、俺はユモを抱き締めていた。

グ「俺は、納得いかねぇ・・・」

ユ「え・・・?」

グ「たった1人で、命まで捨てて、ギルドを、仲間を守るなんて・・・お前は1人で背負いすぎなんだよ。もっと、俺たちを頼れよ・・・!」

最後は少し怒鳴りながら言った。すると、ユモが俺の右肩に手を掛けて、

ユ「・・・うん、ありがと。」

この時、俺は確信していた。ユモはまだ『闇』を抱えていることを。それも1つや2つじゃない。出来る限りのことなら、俺も力になりたかった。医務室に朝日が差し込む。いつの間にか夜が明けていた。
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