第3章 赤い桜編
第38話 10年前の過去
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グ「・・・ん・・・・・んぁ?」
目を開けると見慣れた天井が見えた。俺はギルドの医務室のベッドの上にいた。あれから、どんだけ時間が経ったんだ?窓から月の光が射し込んでいた。
グ「っ!ってぇ〜〜〜・・・」
起き上がるのと同時に、頭に痛みが走った。俺の頭や腕には包帯が巻かれていた。
ユ「あ・・・グレイ。」
見ると、俺の隣のベッドの上に頭に包帯を巻いたユモが笑っていた。いつも横で束ねている水色の髪の毛は下ろしていて、月の光が当たって銀色に光って見えた。正直、綺麗だった//////////////
ユ「赤い桜(レッドブロッサム)との戦いは無事に勝ったって。」
グ「そうか。」
ユ「後・・・ありがとう。」
グ「え?」
ユ「私のこと、助けてくれたでしょ?」
グ「あ、あぁ、まぁ・・・///////////」
やべぇ、うまく話せねぇや・・・/////////////////
ユ「やっぱり・・・そっくりだな・・・お兄ちゃんに。」
グ「え?」
一瞬、ユモの顔が悲しそうになったのは気のせい・・・か?
ユ「グレイは、ウルさんに氷の造形魔法を教わったんでしょ?グレイの兄弟子、蛇姫の鱗(ラミアス
ケイル)の、リオン・バスティアと一緒に。」
グ「!!な、何で、それを知って・・・」
ユ「マスターに聞いたの。」
・・・じーさんかよ・・・
ユ「私はね、お兄ちゃんの真似をしたんだ。」
ユモの、兄さん・・・?
グ「お前の兄さんは、今はどこにいるんだ?」
ユ「・・・たぶん、青い海と一緒に、漂っていると思う。」
グ「え・・・」
ユ「10年前、私が住んでいたブラーゴの街は、ゼレフ書の悪魔、デリオラに攻撃されたの。」
グ「!!!」
デリオラ・・・ユモも・・・
ユ「私、もしかしたら、もうこの世には存在しない人間だったかもしれないんだ・・・」
グ「ど、どうゆう意味だよ・・・」
恐る恐る聞いてみると、
ユ「・・・私には6つ年上のお兄ちゃんがいたの。グレイと瓜二つのお兄ちゃんが。」
グ「・・・俺と?」
ユモはコクンと頷くと、
ユ「違うところは、髪の色だけかな。私も見間違えるくらいだから。」
そっか、だからあのとき・・・
ユ『お・・・兄、ちゃん・・・』
ずっと疑問に思っていたことがやっとわかったせいか、頭の中がすっきりした。
ユ「お兄ちゃんも氷の造形魔道士だったの。それで、絶対氷結(アイスドシェル)を使ってデリオラを封じ込めたの。」
ん?ちょ、ちょっと待てよ!!
グ「デリオラを封じたのは俺の師匠、ウルだけじゃなかったってことかよっ!!?」
ユ「うん。これもマスターに聞いたこと
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