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最期の祈り(Fate/Zero)
推定・戦闘
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れる制圧射撃が二人を分断する。一人は青い空が広がる天空へ舞い戻り、一人は炎渦巻く地獄を駆ける。


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 天空に舞い戻った盾無に対峙するはスコール・ミューゼット。
 「土砂降り。今日は一体何の目的でこんなイベントを開いたの?」
 油断なく水のランスを構える。上から俯瞰する地上の光景は正に地獄。そこを駆けずり回る切嗣が、まるで罪人の様に見える。
 「目的、ね。いいわ、教えてあげる」
 対するスコールは構えを解き、まるで友人に接するように話す。
 「ねえ、更識盾無。私達が今使っているISって、そもそもなんだと思う?ああ、答えなくていいから。私は一方的に話をするだけ。と言っても、私も確かな事を知っている訳では無い。だから一つ、一つだけ教えてあげる。


 篠ノ之束はISのコアを開発していない」


 「……冗談にしても、本当に性質の悪いカミングアウトね」
 冷汗が頬を伝う。この場で絶叫してしまいたい気持ちを抑えるだけで精一杯だった。
 ――馬鹿な。篠ノ之束がISを作ってないとしたら、いったい誰が……
 嘘という可能性もあるが、態々このタイミングでするとは思えない。実際、口に笑みを浮かべるスコールも、その表情には緊張がはしっていた。
 ――流石に、その真偽は直ぐには解らないか……
 「じゃあ、残りは貴女を地に落としてからにしましょうか」
 何とか何時もの不敵な笑いを取戻し、嗤う。
 「どちらにせよ、こんな舐めた真似をされては、生徒会長としては看過できないので」
 「どうぞご自由に」
 それはつまり、やれるものならやってみろと言う事だろう。
 “start”
 とスコールが呟く。それが会戦の狼煙になった。

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