第6話 何時になっても思い出は良いもんだ
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ままだとなのはは魔法の類を全く信じなさそうだ。止むを得ないと悟ったフェイトは仕方なく懐から例の三角形の物体を取り出してそれを掌の上に乗せる。
「ちょっと見ててね」
「ん?」
疑問に感じるなのはの前で、フェイトはバルディッシュを起動させてみせた。彼女の体を金色の閃光が包み込み、やがてフェイトの体を黒いバリアジャケットが覆っていく。やがて、その姿は以前ロストロギアを倒した黒い魔導師の姿へと変身したのであった。
「っと、こんな感じなんだ」
「……」
証拠を見せたフェイトの前で、なのはは放心状態になっていた。まぁ、無理もない話しである。いきなり目の前で変身したら誰だってそうなるだろう。
そうフェイトは思っていた。
だが……
「凄ぉい! 本物のとと子ちゃんが出てきたぁ!」
「と、とと子ちゃん? 誰それ?」
「えぇ、知らないの? 毎日朝7時にやってる【おはようモーニング】で放映してる【不思議魔女っ娘とと子ちゃん】だよ」
いきなりの内容についていけてないフェイト。
因みに、なのはが言っていたその番組は江戸で毎朝7時から8時までの間放送されているお子様向けの長寿番組である。
視聴率はかなりの高水準をキープしており毎回魑魅魍魎なゲストを呼び込んで楽しくトークしたりしている。
そして、その番組枠の中で放映されているアニメがこの【不思議魔女っ娘とと子ちゃん】なのである。
どうやら、そのとと子ちゃんとフェイトがある意味で似ているらしく、それを誤解してしまったようだ。
因みに、なのははこの不思議魔女っ娘とと子ちゃんが大好きで放映開始時から毎日欠かさずに見ている程の嵌りっぷりである。
そのとと子ちゃんも既に放送回数100回以上を迎える長寿番組となっている。
因みにこちらの視聴率もかなり高く、小さな子供から大きな子供にまで幅広く人気が高い作品となっている。
まぁ、その手の話はまた後程にするって事で。
「ち、違うよ! これはバリアジャケットって言って魔力で象られた鎧みたいな物なんだよ」
「魔力?」
「え〜っと、何て説明したら良いのかなぁ? とにかく、私はこの力を使ってあの化け物を倒したの。そう言えば分かる?」
「何となく」
どうやらある程度は理解して貰えたようだ。しかし、説明するだけでこれだけ疲れたのは恐らく今回が初めてだろう。そう思えるフェイトであった。
すると、何処からともなく腹の鳴る音が響いた。
鳴ったのはフェイトじゃない。となるとこの部屋に居るのは自分となのはだけであり。即ち……
「一杯お話したらお腹空いちゃった」
「本当、なのはってフリーダムだね……でも、時間的にはもう8時回ってるし……そろそろご飯の時間だね」
「うん、って8時いいぃぃぃぃぃ!」
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