第6話 何時になっても思い出は良いもんだ
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くわした場合、銀時達にそれを倒す手立てはほぼ絶望的とも言えた。
「どうすりゃ良いんだよ。何か手はねぇのか? こう言う展開だとさぁ。何かこうパワーを回復する手立てとかある筈だろ?」
【残念だが現状じゃ無理だ。俺も何とか対策を講じてみるがさっきも言ったように、転移装置の改修と併用しなきゃなんねぇからかなり遅くなる。だからお前等は極力そっちでの戦闘は避けろ。前にも言ったが下手に戦いを挑んだって今のお前等にゃ勝ち目なんか無いに等しいんだ。分かったな】
その言葉を最後に源外との通信が途切れた。後に聞こえて来るのは通話が切れた際に聞こえて来る空しい空白音だけである。
「どうしたんですか? 銀さん。顔色が悪いですよ」
「どうせまた何か下らない事アルよ。気にする事ないアル」
相変わらず神楽の毒舌が火を噴く。だが、今はそんな神楽の毒舌にツッコミを入れる気にもならない。何故なら、今現状で自分達が置かれている状況はかなり不味い状況だからだ。
「おぉい、万事屋メンバー全員集合!」
突然、銀時が召集を掛ける。それを聞き、万事屋メンバーは即座に集まった。
「一体何事アルか? あんまり動かすんじゃねぇよ天パーがぁ」
「おい神楽。お前その辺に転がってる石ころ握り潰してみろ」
「あぁ? 何言ってるアルかぁ。そんなの朝飯前アルよ」
さも当たり前の如く神楽はその辺に落ちていた手頃な大きさの石を掴んで握り締める。
普段ならばそうすれば軽々と石は砕け散る筈だった。
だが、神楽が持たれている手にある石は、何故か一向に砕ける気配がない。神楽が必死に顔を赤くして更に強く握り締めるも、石はびくともしない。
「ど、どうなってるアルかぁ? 全然砕けないアルよぉ」
「本当だ。でも、一体どうして?」
流石の新八も疑問に思い始める。そんな中、銀時は確信した。源外の言う通り、自分と神楽はこの世界に来た影響で弱体化してしまっている。しかも、予想していた以上の弱さになってしまっていたのだ。
恐らく、銀時もこれと同じか、それ以上に弱くなってしまっているだろう。これでは源外の言う通りロストロギアとの戦闘になれば勝負にならないのは目に見えている。下手すると確実に返り討ちにあう。だが、だからと言って源外の言う通り戦闘を回避していてはどうにもならない。それでは時空管理局がこちらに来る事はまずなくなってしまうからだ。
何とも悪循環であった。
戦闘を行わなければ時空管理局は来ない。しかし、肝心の銀時達は弱体化してしまい戦闘が行える状態ではない。しかし戦闘はしなければならない。
矛盾であった。
「参ったぜ、こりゃぁ――」
事情を知らない一同を他所に、銀時は激しく溜息を吐いた。気のせいかどんどん話がややこしくなっていく気が
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