魔法先生ネギま!
0290話
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「なっ!?」
「そりゃあ……」
恐らくカモの目論見としては、神楽坂を煽ってここで契約させるつもりだったのだろう。確かに頭に血が昇りやすい神楽坂に対しては上手い手だと言える。……ただ、誤算は、ここにネギと神楽坂以外の第3者がいた事だった。
「アデアット」
その呪文と共に、再びあやかの手に現れる9条の鞭。カモもまた、ピタリと話を止めて恐る恐るあやかの方へと視線を向けている。
「あ、あやかの姐さん。その鞭をどうするつもりなんすか?」
「ホホホ。言わなければ分かりませんか?」
「一応、聞きたいなぁ……って、俺っちは思うんだ」
「そうですか、なら教えて差し上げます。乙女の唇を大安売りさせようとしている害獣に罪の重さを教えるのです……わっ!」
バチーンッ!
カモ目掛けて振り落ろされた鞭だったが、あやかがわざとか、あるいは使い慣れてないからか。とにかく9条の鞭はカモに当たる事無く床へと叩き付けられてその音を高く響かせる。
「……あら? 思ったよりも扱いが難しいですわね」
……訂正。どうやら扱い慣れていない方だったらしい。
「っ!?」
カモもまた危険を察知したのだろう。素早く床に放ってあった水着を咥えて教室から走り去る。
「あ、待ってよカモ君っ!」
「ちょ、ネギ!? あー、もう。取りあえず今日の所はこの辺で話は終わりにしておくわ。朝倉やエヴァちゃんについてはまた明日って事でいいわね」
「あ、ああ」
神楽坂の迫力に押され、勢いで頷く。
「じゃ、また明日」
カモを追ったネギを追い、教室から走り去る神楽坂。その背中を見送り溜息を吐く。
「さて、何だかんだで色々あったが……帰るか」
「そうですわね。アベアット」
あやかが頷き、アーティファクトをカードへと戻す。
「さ、行きましょうかアクセル君。……いえ、マイマスターと呼ぶべきかしら? それともいっそご主人様?」
「馬鹿を言ってるな。いつも通りでいい」
「はい、わかりましたわ」
ニコリと笑って俺の隣を進むあやか。
そのまま校舎を出て駅へと向かっていると、すぐ近くで既に見慣れた姿の吸血鬼が視界に入ってくる。そこから少し離れた場所では神楽坂が走り去っていった所を見ると、恐らく接触があったのだろう。
「エヴァ?」
「うん? あぁ、アクセルか」
「こんにちは、アクセルさん」
エヴァに声を掛けると、茶々丸が丁寧に一礼をしてくる。
「……ん? 雪広あやか、お前の持ってるそれは……ふむ、なるほど。先程の魔力はお前達の仮契約だったか。……だが、良くお前達が仮契約の魔法陣を知っていたな」
あやかの手に持つパクティオーカードを見ただけで大体の事態が理解出来たのだろう。感心
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