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魔法少女リリカルなのはA's The Awakening
第十一話
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だけは無傷で逃がしてやろう」
「クソッタレぇ……」
残った男はしばし悩んだ素振りを見せるが、覚悟を決めたのか仲間が持っていたスタンガンと鉄パイプを手にした。
「このまま帰ったってどうせ頭に殺されるんや!せやったらここで死んだほうがまだカッコつくってもんやろ!」
「……ならば私がやろう。ヴォルケンリッターを取りまとめる者として、このような失態を演じてしまったままで何もしないなどどなれば、我が主に顔向けができん」
シグナムが無手で正面に立つと、男は武器を捨てた。
「では、始めようか。戦闘不能となった方の敗北だ」
「女相手に負けて帰ったなんて言ったら即死モンやで……絶対殺す!」
「その意気や良し。かかってくるがいい」
「んだらぁぁぁぁぁぁぁあああああああああああああああああああああッ!」
結果は、カウンターを叩き込んだシグナムが一撃で男を沈めて終わりだった。竜二は既に立ち上がっており、服についた汚れをはたきながらパーカーの背中にあるエンブレムをひたすらにらみ続けていた。
「あいつら……わざわざこっちまできたってのか」
「知り合いなのか?」
「一応。昔の知り合いや。嫌気がさしてチーム抜けたのを今思い出した」
「忘れてたのか……」
呆れるシグナムだが、苦い顔をした竜二はそのままつぶやくように答える。
「もう思い出したくもないことやからな。あまり語りたくもない」
「そうですか……そろそろ戻ります?」
「ああ。心配かけっぱなしやからな。つかお前いつ戻ってきたん?」
「結構前に。リンディさんに頼まれて、お酒たくさん持ってきてくれって言われまして」
フレディが現れた時点で用意するように伝えられたのだろう。
「酒?……やめとくわ。逆流したらまた面倒くさい。顔だけ出して帰る」
「そうですか……ま、それがいいですよね。明日もステージがありますし」
「ああ。ただでさえあんなことになったし、これ以上調子崩すわけにはいかん。さっさと寝る」
そして竜二達が戻ると、大人たちが楽しそうに笑い合っていた。フレディは戻らないままに。竜二はそれをいぶかしみながらも、帰るからと気には止めなかった。
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