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『もしも門が1941年の大日本帝国に開いたら……』
実は原作通りのもあった。
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を着ている男が皇帝に叫ぶ。
「陛下ッ!! 皇帝陛下はこの国をどのように導くおつもりかッ!!」
「……カーゼル侯爵、卿の心中は察するものである……」
漸くモルト皇帝が口を開いた。
「外国諸侯が一斉に反旗を翻すのではと恐怖に夜も眠れぬのであろうが、危機のたびに我等は一つとなり切り抜けてきたではないか。二百五十年前のアクテク戦役のように」
周りにいる議員達はモルト皇帝の言葉に傾ける。
「戦に百戦百勝はない。よって此度の責任は問わぬ。まさか敵が門前に現れるまで裁判ごっこに明け暮れる者はおらぬな?」
「ッ……」
カーゼル侯爵は何も言わない。
「だが敵の反撃から僅か二日ですぞッ!! 我が遠征軍は壊滅し「門」は奪われてしまったッ!!」
頭に包帯を巻いた議員が立ち上がる。
「パパパッ!! 遠くで音がすると我が兵が薙ぎ倒されるのだッ!! あんな凄い魔法は見たことないわッ!!」
負傷したゴダセン議員は「門」の守備をしていた。
しかし、「門」を潜り抜けた一〇式戦車を先頭にした特地派遣師団の攻撃で「門」があるアルヌスの丘は奪われた。
ゴダセン議員は援軍の到着を待ってからアルヌスの丘に突撃をしたが、陣地構築していた派遣師団の攻撃を受けて壊滅したのだ。
辛くもゴダセン議員は軽傷で戦場を離脱する事が出来た。
「戦いあるのみだッ!! 兵が足りぬなら属国の兵を根こそぎかき集めればよいッ!!」
軍人ながら議員をしている者が叫ぶ。
「連中が素直に従うものかッ!! ゴダセン議員の二の舞になるぞッ!!」
「引っ込め戦馬鹿ッ!!」
「なにをッ!!」
議員通しが喧嘩を始めるが、それを制するようにモルト皇帝が立ち上がる。
立ち上がったモルト皇帝に、喧嘩を始めた議員達は手を止めた。
「余はこのまま座視する事は望まん。ならば戦うしかあるまい。諸国に使節を派遣し援軍を求めるのだ。ファルマート大陸侵略を企む異世界の賊徒を撃退するためにッ!!」
モルト皇帝の言葉に議員達は何も言わない。
「我等は連合諸王国軍(コドゥ・リノ・グワバン)を糾合し、アルヌスの丘を奪い返すのだッ!!」
「……陛下、アルヌスの丘は人馬の躯で埋まりましょうぞ?」
モルト皇帝の決定に、カーゼル侯爵は顔をしかめた。
アルヌスの丘付近には帝国が召集した連合諸王国軍が勢揃いしていた。
集まった連合諸王国軍は約二十一ヵ国ほどであり兵力は約二十万であった。
それを小さな丘から見ている王がいた。
「連合諸王国軍か……」
「さてデュラン殿、どのように攻めますかな?」
「リィグゥ公」
エルベ藩王デュランにリィグゥ
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