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鋼殻のレギオス IFの物語
七話
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が王家の専横よ。はい次」
「陛下と戦いたくて」
「それだけ?」
「それ以上の理由が要りますか?」
「サヴァリス、あんたレイフォンこづき回してたじゃない」
「確かに楽しいですが、彼は基本逃げてばかりですからね。それに強い相手と闘える機会を逃すのは勿体無いでしょう」
「それはそれでつまんないわね。で?カナリスは何のよう?」
「……」

 問われ、カナリスは無言のままに復元した剣を構える

「ふうん。あんたもサヴァリスと同じってわけ。ま、いいわやってみなさい。もしもあんた達が私に勝てたら聞いてあげるかもね」
「……陛下、とりあえず『かもね』はやめていただきたい」
「強気ね。勝てるつもりなの?」
「負けるつもりで戦いに臨んだことなど、一度としてない!」

 瞬間、カルヴァーンが言葉を吐き捨てると同時に半物質化された黄金の剄がアルシェイラの体を束縛する
 動かそうとした体は硬い感触に阻まれ、アルシェイラが動くことを許さない

「陛下。先ほど暗殺するつもりがあるのかと仰いましたね。???初めから、それで終わるなどと思っていませんよ」

 その言葉と同時にサヴァリスとカナリスが動く
 刃凱による束縛が長く続くとは思っていない
 生半可な武芸者の眼では残像を拝むことさえ出来ない速さで動き、技でなく、ただ莫大な剄を込めた一点突破の一撃を二人は左右からアルシェイラに放つ
 瞬間、剄の余波とその衝撃から強風が吹き荒れ土埃がまい、轟音と閃光が庭園を満たす

(やった……これなら女王といえど殺せたに違いない! )

 余波の衝撃を全身に浴び、庭園をつなぐ外廊下の壁に叩きつけられた激痛を堪えながらミンスは確信する
 だが、それはあまりに甘すぎる考えだと気付かない
 ミンスは知らない。彼は迫害などされていないということを
 早くに親を亡くした子どもとして、三王家ユートノールの最後の一人として甘やかされ、ある種大切にされたがゆえに今まで戦場に出ずにいられたことを
 だからこそ、グレンダンの武芸者として信じられないほどのぬるま湯にいた彼には理解できなかった

「ふむふむ。まぁ、合格点は上げられるわね」

 届いてきた、余りにも変化のないその声を

「周囲への被害を抑えるために刃鎧を二重に展開したさせたわけだ? 苦労性のカルヴァーンらしいよ。ここはちょっと気に入っているから、壊れなくてよかった。そこは褒めてあげる」

 土煙が緩い風に押し流されていくクレーターの中心で、その顔に土汚れ一つつけず平然と立つアルシェイラの姿を

「馬鹿……な」

 喉が引きつり、ミンスはまともな声が出せない
 カルヴァーンは苦い顔をし、サヴァリスは嗤い、カナリスは無表情のまま眉を傾ける

「でも、そのまま押し込
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