七話
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ですよ。その者をその枠に入れないのであれば、その者のためにしてやらなければならないことがあるということを、ご承知願いたいですな」
「むう……」
「それが面倒なら、認めになるがよろしい」
気が付けばカナリスは泣きやみ、次の言葉を待ってこちらを見つめ、ほかの者たちも同様の姿勢を見せている
「はぁ。とりあえずテストね。私の影武者に馬鹿はごめんだから」
「はい!」
先ほどまでとは一転、笑顔を浮かべるカナリスにアルシェイラはその笑顔が理解できない
「さて……」
天剣三人の問題は片付いたため、最後の一人、ミンスに視線を向ける
事の成り行きを見守っていた少年は視線に気づき、青い顔をして歯を食いしめ俯く
女王に対する反乱の首謀者である以上、処罰は免れないとミンスは理解している
「ティグ爺。何かある?」
その言葉に一瞬、肩を震わせ顔を上げかけるが、またすぐに俯く
「兄がいなくなり、一人だからとちと甘やかしすぎましたな。事情が事情とはいえ、懲罰を与えるのが妥当かと」
ティグリスはミンスの理由の大半が嫉妬ではなく、家のことを思い動いたということを知っている。だがことがことなため、甘やかすわけにはいかない
その言葉を聞き、ミンスの顔色が白くなる
「取り潰すと、後でうちがサイハーデンのために金を出さないといけなくなるしなぁ」
「立て続けの就任式典で王家の蔵は大分寂しいことになっておりますしな」
「そこまで派手なことしてないけど、貧乏所帯には厳しかったのは確かね」
「で、どうなさいます」
「それなんだけど……」
近くにあった念威端子を呼び寄せ、デルボネと繋ぐ
「デルボネ。頼みたいことがあるんだけど」
『レイフォンさんなら、既にこちらに向かっておりますよ』
「流石。話が早いわね。そういうわけでミンス、チャンスを上げるわ」
そういい、楽しげに笑う
「あと少しで件のレイフォンがくるから、戦って勝てたら天剣はあんたに上げる。その代り、負けたらこの庭園の修理費とかもろもろ払ってもらうから」
「???は?」
罰の余りの内容に俯けていた顔を上げ、ミンスは唖然とする
「そんなもの、なのですか?」
「あら?この庭園、結構お金かかってるわよ」
「そうではなく、私はあなたに反逆しようと???!」
「それで、ちょっとでも出来たの?」
「ぐっ……」
「反逆するなら。もう少しましな策を考えなさいよ。正直、間抜けにもほどがあるわよ。頭的にも実力的にも常識的にも。普通、三つも揃うと救いようがないわよ? ああ、そうそう。今ならそこでボロボロの馬鹿に手伝ってもらってもいいわよ」
「????なっ!」
最後の言葉に驚いているミンスを無視し、アルシェイラはサヴァリス
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