幕間
Trick-01_し、しのっぷ?
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のだ。
チームの縄張りを示すのに使う。
だから、よく見かけるのは族章よりもステッカーの方だろう。
「おまえが描いたのかヨ?」
「う、うん。将来・・族章のデザインとか・・やりたくて・・」
何言ってんだろう、僕。いじめっこ相手に本気で将来の事を話して。
絶対に馬鹿にされる。
「へー、ほー、ふーん。お前ら見てみろよ」
その場でパソコンを壊してくれたらよかったのに、仲間にそれを見せた。
僕は恥ずかしくて縮こまってしまい、笑われても聞こえないように耳を防いだ。
「すっげー! なにこれ! かっこいーじゃん!!」
「だろだろ! なんだよこいつ! いいじゃんいいじゃん!」
「うむ、これはすごいと素直にほめるべきだと思う。人には誰しもが
得意不得意というものがある。古く中国の言葉に(略)」
・・・誉められた。なぜ?
しかも一番興奮しているのは髪が縦長の子だし・・
「すげーじゃんおまえ! なあなあ、おれ、将来A・Tチームを作るつもりなんだよ!
そのときさ! お前がデザインしてくれよ!」
「え・・うん、いいけど・・」
「おし! 決定! 俺らはこれから親友だ! よろしくな『しのっぷ』!!」
「し、しのっぷ?」
「親友だからあだ名で呼ぶのが当たり前だろ! 俺のことも名前でいいぜ!」
「う、うん! よろしく信長君!」
こうして僕は初めて友達ができた。
それから小学校は僕にとって現実でもあり、自分の世界でもあり、とてつもなく幸せな場所になっていった。
だが中学に入ったころ、僕の体に変化が訪れた。
再び筋肉が弱まり始めた。
実験中の薬の副作用がいまだに残っていたらしく、遅く走るのがやっとの体が歩くのですら疲労を感じるようになった。
それを引き取ってくれた立花さんに相談した。
1週間後に、とある機械を持ってきてくれた。
それは、『SkyLink』のアクセス装置だった。
立花さんが南博士に相談し、薬物の影響は後数年でなくなるらしいが、それまでに僕が歩けない体になっていたら意味がないということで、体を動かす気持ち(ソフト)を入れようという考えだった。
さすがに実験と同じようにアクセスしては僕のは頭がパンクして死んじゃう。
だから装置は実験とは劣化したもので、僕が一部のデータにアクセスしか出来ないようにした小型化していた。
それでも、僕は嬉しかった。
また、あの空間に行く事ができる。
現実では運動音痴の僕でもあの空間でならA・Tの上級者と同じ感覚が体験できる。
しかも、僕はアクセスすることで技を知るのではなく、識ることができる。
知識ではなく根本から技がわ
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