幕間
Trick-01_し、しのっぷ?
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はできないのかって?
答えは『通常用に繋いで使うための方法しか知らない』からだ。
これまた詳しいことは省くが、『SkyLink』の開発者アクセスには特殊な『鍵』が必要になる。
しかし、その『鍵』は今は手に入らない状況にある。
そこで通常用に繋ぐ方法から『SkyLink』を自由に操作できないかを実験している。
これが「脳基接続」実験の目的だ。
超高性能なコンピュータ、『SkyLink』へのアクセスは複雑な操作が必要であり、機械だけでは手に負えない。
そこで脳を薬物によって強制強化した子供の脳を直接『SkyLink』に繋げるという方法を取って実験しているのだ。
僕もその実験体の一人。
恐らくはずっと前から薬物を投与し続けて、投薬しすぎて、筋肉が異常退化して歩けないほど体が弱っている。
しかし実験者にとっては抵抗されることもなく、運ぶ時はベッドに寝かせたままで楽が出来て都合がいいみたいだ。
そして、ついに僕の番が来た。
カチリ、と脳へと直接繋がっている接続機にケーブルが差し込まれる。
そして視覚でも聴覚でも嗅覚でも、ましては触覚でもない不思議なところから、大量の情報が入ってくるのが分かった。
「接続開始しました。現在のところ順調です」
「第10防衛ラインを突破しました」
「そうか・・・ここまではいつも通りだ」
「ですね、ここからが本番といった・・・!?
被験者の共鳴率100%!! これまでに無い数値です!」
「なに!? 今度こそ成功したのか!?」
「い、いえ! 今度は情報量が多すぎて・・あ! 共鳴率が200%と超えました!
被験者が耐えきれません! 補助しているこちらのマシンも危険です!」
「これまでの実験データが焼き切れるぞ! すぐに接続を切れ!」
「はい!」
研究員は大慌てでマシンを操作している。
「まったく、今回も失敗だったな」
「ええ。ですが、今回は共鳴率が過去最高の50%を超えました。
今まで20回以上を試した中で、初めて100%になったんです。
それなのに情報量の問題で・・」
「ああ、それを考えるとやはり通常方法からの『SkyLink』へのアクセスは不可能だな。
『絶対にアクセスできない』という成果が出たと言える」
「所長。実験体を片付けますか?」
「ああ、もう死んでいるだろうから隣へ・・なに!?」
僕は、自分でも知らずに立っていた。
血の涙、鼻血、耳血を出した状態で
ベッドからおりて、自分の足だけで立っていた。
「バカな! あのガキの足は立てるほど筋力がないはずだろ!?」
「ええ、ここ数年間は歩いていないのに
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