外伝
不機嫌な華琳
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曹孟徳による天下平定と言う平和が来て半月。黒田孝高こと、如水は多忙だった。
各地の文官、又は軍師との会談(全員女性)
余暇を見ては街を歩き、住民の声を聞き相談に乗る。(何故か女性ばかり)
その他にも、曹操領内の陳情。曹操陣営での文官との打ち合わせ。(やっぱり、全員女性)
そして、曹操の天下を創った立役者として話題になっていた。(主に女性)
更に、小柄だが涼やかな風貌持ち、品性のある顔は女性に絶大な人気を博した(一部男性あり)
そんな噂が立っている事も知らず、如水は日々多忙に過ごした。その事が仇となった。
その事を聞いた華琳は、最近、自分とはろくに話もしておらず、何もないとはいえ、他の女と仲良くしている事を思い、不機嫌になり、他の者らが華琳が不機嫌な事を恐れた為、何とか二人で話が出来る様に話し合った。
玉座の間
「如水、話があるわ」
「うん?何か遭ったか。私はこれから使節との懇親会に行くのだが?」
「じょっ…如水殿、その件でしたら、私が引き受けるよう、華琳様に言われました」
桂花が動こうとする如水を引き止めた。
「そうですか、なら…」
「領内の開拓事業については私が引き継いだわ」
詠が如水の行動を先読みし、制止した
「そうですか…」
如水は暇になった事を華琳に告げ、街に下りる許可を貰おうとしたが、そこを風がからかった
「お兄さん、休みを理由に街遊びですか」
「それもいいですね。今日はそうしましょうか」
そうこうと話をしている所に華琳が遂に切れた。
「如水!話があるの。いいから付いて来なさい!」
そう言って華琳は去って行った。
「何か知りませんが、私は華琳の後を追います。皆さん、頑張って下さい」
「…如水殿の方が大変ですよ」
稟の言葉を聞き如水は首を傾げた
庭園 東屋
「いつだったか、ここに追いやられたな。それで話とはなんだ華琳」
如水は、先ほどから黙っている華琳に話かけた。
「…貴方、最近ずいぶんといろんな女と会っているわね」
険を含んだ華琳の態度に如水は困惑した。
「一体どうした、何が起きた?」
あまりの剣幕に如水は慌てたが、華琳はいつもと変わらない様子に諦めた
「…別に、…ただこうして話せる機会が少なかったわね」
「…そうだな。平和になって、更に多忙になった」
「そうね」
「華琳。一つ聞いていいか?」
「何?構わないわよ」
如水の問いに華琳は耳を貸した。
「私は君が望む働きをしただろうか」
その言葉を聞き華琳は笑った。
「半分は良くやったわ。もう半分はこれから答えなさい」
その言葉を聞き、如水は安堵した。
そして、その日は華琳と如水の二人は一日歌を読み合って過ごした。
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