魔法先生ネギま!
0287話
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ては後回しにする事を視線で了解して、近右衛門が口を開く。
「入りなさい」
「失礼します」
そう言って入って来たのは、どこか緊張に顔を引きつらせた朝倉だった。いつもは飄々とした雰囲気を醸し出しているのが嘘のような大人しさだ。
そしてその後ろからはあやかの姿が。
「学園長、昨日の事に……え? アクセル君?」
近右衛門に声を掛けようとして、応接セットのソファに俺の姿を見つけた朝倉が唖然として俺の名前を呼ぶ。
「まぁ、まずはそこに座りなさい。立ったままでは詳しい話もしにくかろう?」
「……」
近右衛門の言葉に従い、無言で俺の向かいにあるソファへと腰を下ろす朝倉。あやかは当然とばかりに俺の隣へと腰を下ろす。
「さて、朝倉君。今日呼ばれた理由は分かっていると思うが」
「昨日の件についてと伺っています」
「うむ。間違い無い。……さて、何から話そうかのう」
顎髭を撫でながら、目を瞑る近右衛門。その様子に焦れたのか、あるいは緊張に耐えられなくなったのか。朝倉が口を開いた。
「ネギ君は魔法使い……違いますか?」
「……」
その朝倉の質問に、学園長室の中は一瞬沈黙に包まれた。
だが、近右衛門はその質問にあっさりと首を縦に振る。
「うむ、間違い無い。確かにネギ君は魔法使いじゃ。……正確には魔法学校を卒業したばかりの見習いといった所か」
「で、エヴァちゃんも同じく魔法使い」
「それも相違ない」
「そして、それを知ってる学園長も……魔法使い」
確認の意味を込めて尋ねられた朝倉のその質問に、近右衛門はあっさりと頷く。
「ついでに言えば、儂の肩書きの1つに関東魔法協会理事というのがある」
「……そうなると、当然の顔をしてここにいるアクセル君や委員長も?」
チラリとこちらへと視線を向けてきた朝倉に苦笑を浮かべながら首を振る。
「まぁ、俺に関しては合っているがあやかに関しては違うな。あやかはどちらかというと魔法の存在を知っている一般人というカテゴリだ」
ピクリと朝倉の眉が動くが、感情を殺したかのような口調で再度口を開く。
「つまり、この麻帆良は……魔法使いの街」
「うむ。……正確には魔法使いも存在している街、じゃがな」
「……それで、学園長はそれを知った私をどうしたいんですか?」
麻帆良を魔法使いの街と認めた事で緊張がピークに達したのだろう。その額には冷や汗が滲んでいる。
「君には現在2つの道がある。1つは魔法に関しての記憶を消去して元通りの生活に戻る事。そして2つ目は自分で覚悟を持って魔法使いの世界に足を踏み入れる事じゃ」
「その、委員長はどっちを?」
あやかの方へと視線を向けて尋ねる。
「私は自らの意志で望んで魔法
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