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駄目親父としっかり娘の珍道中
第5話 地図やガイドブックを持ってても迷う時は迷う
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いった。

「いやぁ、離して! 何するんですかぁ! この変態! 淫獣!」
【少々手荒だが仕方あるまい。すぐに済む】

 それだけ言い残すと、なのはを掴んでいた触手達は一斉に化け物に向かい急速に戻って行った。掃除機のコードを仕舞う動作の様にそれは化け物に向かい戻されていく。
 なのはが化け物のまん前に戻って来た直後、彼女の胸に化け物の巨大な腕が深く突き刺さっていた。
 しかし、痛みはそれほど感じないし、出血もない。見れば、自分の胸と化け物の腕の間に奇妙な湾曲が見られた。何かしらの力を使って直接体内に自分の手を伸ばしているのだろう。

【寄生している貴様に俺の力を当てる。そうすればお前も起動出来るだろう。所詮は起動した際に起こった初期バグの様な物だ。多少荒療治だがこうすれば直る】

 そう言いつつも、化け物の腕はどんどん深くめり込んでいく。腕が深くめり込んでいくに連れて、徐々に痛みが強く、広くなりだしてきていた。

「痛い、痛い痛い痛いぃぃ!」
【五月蝿い媒体だ。少し黙ってろ! もう少しでお前も楽になれる】

 化け物の言ったのは本当であった。それから少し経った後、化け物の腕が最奥へと到達し、その瞬間激しい激痛と共に全身にスパークが起こった感覚を感じた。

「あぐっ! ……うぅ」

 痛みとスパークの影響で意識を手放してしまう。だが、化け物にとってそれはどうでも良い事だった。この娘の中に寄生しているであろう同胞を目覚めさせる事。それがこの化け物の目的であった。

【ようやく見つけたぞ】

 手探りで探った結果。ようやくなのはの体内で眠っているジュエルシードを発見する。後は其処に自分の力を送り込めばきっと体内のジュエルシードは起動し、この娘を媒介にして巨大なロストロギアとなるであろう。
 この小娘は華奢な体の割にかなりの力を持っているらしく、これを媒介にして起動すれば相等な強さのロストロギアになる事は目に見えている。
 だが、いざジュエルシードに自分の力を送り込んだ時の事であった。本来ならその力を受け取る筈のジュエルシードがそれを拒絶したのだ。

【な、何だ? 何故俺の力を受け取らない?】

 化け物も流石に動揺しだす。再度力を送り込んでみた。すると今度は激しく反発しだした。激しい発光を放ち、化け物の進入を拒みだす。

【ぐおっ!】

 どうやらこの化け物にとって今放たれている光は苦手な部類なのだろう。即座になのはの体内から手を引き抜く。それと同時に発光はなのは全体に発せられ、彼女の手足を拘束していた触手を引き千切ってしまった。
 触手による拘束から逃れられたなのははそのまま地面へと倒れこんでしまう。意識を失った状態の為微動だにしていない。
 そんななのはの前で化け物は全身から煙を噴出してなの
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