第4話 疲れた時は無理せず休め
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には自分の情報が必要になる。ならば自分に出来る事をしよう。それが今自分に出来る事なのだから。
「なる程な、お前さん異世界の人間だったのか。だったら話が早い。ちょっと待ってろ」
源外はそう言うと工房の奥にある大量のガラクタの山の中へと消えていった。その姿が見えなくなると同時に大量のガラクタを退かしたり動かしたりする音が聞こえて来る。一体何をしているのかと疑問に思っている一同を他所に、源外は戻って来た。
そして、源外が持ってきたのは巨大なカプセルの類であった。大きさ的には成人男性一人が軽々と入る位の大きさであり周囲をガラスケースで覆われている仕様だ。どうやらこれでユーノの中にある異世界の情報を吸い出せるのだろう。
「おい、とりあえずこの中に入ってくれ。後はこっちでやっからよぉ」
「分かりました。お願いします」
頷き、ユーノは源外が持ってきた奇妙な装置の中へと入る。ガラスのケースが閉じられ半透明なケースの中にユーノが閉じ込められる形となる。
一体どうやって情報を吸い出すのだろう。期待を込めながらその装置を見る万事屋一同。だが、その直後であった。突如ガラスのケースの周囲を分厚いシャッターが覆いだしたのだ。
「お、おいおい爺! 一体何が起こるんだ? 何でシャッターが出てきたんだ?」
「悪いなぁ銀の字……此処から先はR指定だ」
シリアスそうな顔をしながら源外は装置を操作する。難しい装置のようらしく源外の顔つきも強張っている。
だが、そんな時であった。
「うわああああぁぁぁぁぁ!」
突如、ユーノが入っていた分厚いシャッター越しから声が響いてきた。声色からしてそれは悲鳴の類である事は間違いない。だが、悲鳴の量が半端じゃなかった。まるで何か恐ろしい類に遭遇した様な悲鳴だった。
「げげげ、源外さぁぁぁん! 何か変な物が出てきましたよぉぉぉ! ちょ、ちょっと聞いてるんですかぁぁぁ! 出して、此処から出して下さいぃぃぃぃ! うわ、来るな! 絡むな! 僕に何するんだ! 僕は食べても美味しくない……うわ、うわあああぁぁぁぁぁぁぁぁ―――あふん///」
先ほどまで聞こえてきた恐怖を演出させる悲鳴から一転し、最後は何処か艶かしい声が響いてきた。本当に一体どうやって情報を吸い出したと言うのだろうか。
疑問と不安に支配されるなか、源外が額の汗を拭い取るような動作をしつつ装置を停止させた。
「よし、情報は粗方吸い出した。これでお前等の言う時空なんちゃらって所に行けそうだぞ」
「おい、一体どうやって情報吸い出したんだ? 何で最後にあいつあんな艶かしい声出したんだ? すっげぇ気になるぞ?」
「気になるんだったらお前等も入ってみるか?」
「全力で遠慮させて頂きます!」
不適な笑みを浮かべる源外
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