第八話「準備 ~tabane~」
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消される。
「落ち着け、山田君。用件は何だ?」
「あ、すみません。えと、織斑くんの専用機が届きました」
「分かった。行くぞ、織斑。篠ノ乃もいつまでボサッとしている!」
「ハイッ!今行きます!!」
出席簿をチラつかせ、千冬は箒達を促して足早にピットを出た。
―――千夏side
「箒、顔色が悪いが大丈夫か?」
「ああ、問題ない」
一夏のピットを出てから箒の顔色が悪いことに気付いた千夏は、本人の様子から急を要することではないと判断する。
「ここが、織斑くんのピットです」
真耶に連れられて入ったピットには、一言で表すなら、白の機体が鎮座していた。
「これが、俺の専用機……」
「そうです。その名も『白式』です」
感慨深く呟くながら、千夏は白式に近づく。
「時間がない。一次移行は実戦中に済ませろ」
「はい、姉さん」
「織斑先生だ」
「はい、織斑先生」
千夏はPICを発動させ、カタパルトまで飛ぶ。
「箒!」
「な、何だ!?」
「勝ってくるよ」
「あ、ああ。行ってこい」
箒の声援を受け、千夏はアリーナへと飛び出す。
(さて、実験台になってもらうよ。出来損ないの分際で、僕に挑んできたことを後悔させてやる)
アリーナの中、そこにはすでに黒いコートを身に纏い、白い鞘に入った剣を握る一夏が地面に静かに立っていた。
「ほう。白か。偶然にも、俺は黒だ」
「それがどうした!?」
ニヤリと不適に笑う一夏に、千夏は苛立つ。
「簡単な話だ。白黒つけてやる」
「フッ。君のISの色の通り、黒星にしてやる」
『これより、一年一組のクラス代表決定戦を開始します!』
真耶のアナウンスにより、試合開始の合図が鳴り響く。
そして、両者は激突した。
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