毒消し草は…
[8]前話 [1]後書き [2]次話
「あったあった!じゃーん!これよ!」
シェリーは道具袋から、毒消し草を取り出した。
名の通り、毒を治す草だ。
お店に行けば、たった10Gで買える。
解毒魔法を使える仲間がいない時や、1人の時に重宝する草だ。
目の前にある毒消し草に、スラ子は大興奮。
「キュー!キュー!」
手を伸ばして掴もうとするが・・・。
何を思いついたのか、シェリーは悪戯っ子の様な笑みを浮かべる。
「ほーら、こっちこっち。」
毒消し草を動かすシェリー。
右に動かせば・・・。
「キュ〜。」
欲しい〜と、右に移動するスラ子。
左に動かせば・・・。
「キュ〜。」
食べたい〜と、左に移動するスラ子。
真上に持ってくると・・・。
「キュ!キュ!」
頂戴!頂戴!と、ぴょんぴょん飛び跳ねるスラ子。
・・・・・・。
うん、おもいっきり遊ばれとる。
「や〜ん!この子、可愛い過ぎ!」
スラ子の行動に萌え萌え状態のシェリー。
確かに可愛い。
しかし、甘いと言っておこう!
いつまでも遊ばれるスラ子ではない。
食べ物が絡むと、強くなるのだ!
「キュー!」
「なっ!?」
宝箱の壁に向かって跳び、壁を蹴って高く飛ぶ。
三角跳びである!
見事、毒消し草を掴み取った!
「あちゃ〜、取られちゃった。小人って凄いわね。」
「キュー♪」
残念という顔のシェリーと、満面の笑みのスラ子。
早速、もぐもぐと食べる。
「・・・・・・。」
不味くはない。
でも、そんなに美味しくもない。
期待していただけに、ガッカリするスラ子。
ところが・・・。
「キュ?キュ!?」
身体に異変が起きる。
頭の天辺から足のつま先まで、スッキリ爽やかになった。
分かり易くいえば、ミントを食べた後の様な感じだ。
初めての感覚にスラ子は・・・。
「キュフー。」
夢心地のようだ。
よかったな。
「キュフー。」
おい、スラ子?
なんか様子がおかしいぞ!?
「どうしたの!?」
シェリーも気がつき、心配そうに覗きこむ。
「キュフー。」
「ちょ、ちょっと!ガルドきてーっ!小人が!」
[8]前話 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ