暁 〜小説投稿サイト〜
妖精の十字架
〜黒と白〜
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どこからか声が聞こえる
否、俺の中から聞こえる

『そして、我らの意識』

今度はさっきと違う声が聞こえた

「誰だ・・・」

その問いに答えたのはまたもさっきとは違う人だった

『覇界に住まう者、と言えばよいかな?覇界神よ』

「ッ!?」

覇界。俺が生まれ、育った故郷
俺の親父、リールニッヒと過ごした場所

『覚えているか?あの日、お前が去った、あの日の事を』

あの日、俺がリールニッヒとの修行を終え、覇界から去ったあの日
忘れるはずもない。あの日が俺に新たな試練を与えたのだから

『あなたの力、封じられた力。三つの封印を解くことが試練』

「わかっている。親父に散々教えられた」

『ならば今ここにいる理由もわかるな?』

俺がここに居る理由。それは・・・

「・・・封印を解くため。だろう?」

『その通りよ。あなたは一つ、封印を解く資格を得た。それは、誰か他人を信じ、信じられ、魔力を共有する事』

「・・・ミラ、か」

『しかし、お前が手にした魔力を使いこなすには魔力そのものが足りていない』

つまり、封印を解いて、魔力の総量を増やすってことか

「前置きはいい。さっさと始めるぞ。覇界の三神」

『そう焦らずに。今姿を見せましょう』

そう言って目の前が光にくらんだ
光が落ち着くと、そこには女性が立っていた

『自己紹介は一応しましょう。わたしはルーサ』

「俺はいらないだろ?やるぞ・・・!」

足を開き、戦闘態勢をとる
そして、両手に陰陽の魔力を

『せっかちですね・・・その魔法、名づけるならば「双無の滅竜魔法」ですね』

「双無・・・二つの色、しかし無属性。良い名前だ」

双無。俺の魔法にこの戦いをささげよう――

「いくぞ!双無・覇王拳!!」
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