第四章
このクラスはとりあえず、まあ……大変そうである。
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て揶揄してたけど、猿山のでしょ? メス猿には興味ねぇなあ……。あと、あーしだと名前っぽくないから以下「縦ロール」ね。
気分を悪くした縦ロール。……ああ、「ケーキ」を付けたくなってきた。自重。
「ま、いんじゃね。部活の後でいいなら俺も付き合うよ」
はやまが空気を察したのか、またもやフォローに出る。
その一言で女王(笑)の機嫌は良くなり、ロール……と呼ぶのも面倒だがケーキは「おっけ、じゃメールして?」なんてなぜか目を背けたくなる笑顔で会話を再開させた。……それにしても、たかがクラスの中心ってだけで女王とか比企谷は中二病丸出しだと思う。俺はそんなアホみたいなことは考えない。
考えてみてほしい。俺は雪ノ下雪乃を「完璧」と揶揄したことがある。
しかし、言ってしまえばそれは単なる無意味で身勝手で怠惰な「ネタ」でしかない。そもそも貧乳と巨乳で印象の違いがある時点で俺はその持ち主を完璧とは認めない。……程度の低い完璧だ。
……何て突然俺が完璧について語り出したら中二病だろ?
つまり哲学者は皆中二病なんですね、分かります。存在定義がどうとか男女間の友情がどうとか、可能性とか価値観の違いとか、分かってもお婆ちゃんの知恵袋程度の役にしかたたない不鮮明な語彙を求めるのですね。……面倒だとは、思わないのでしょうか?
そうか、みんな病気だったのか……。
お前もだろ!と、言われるかも知れないが、語りでもしなければお話にならない。納得しづらいとは思うが、一生部屋に引き込もってパンを食い続ける話が聞きたければ文句をつけると良い。
俺は無理矢理に奉仕部に入部させられ、嘘や誤魔化し、いい加減な馴れ合いで作った小話を連中に提供しているだけなのだから。
斯くしてクラスなんて言う小規模にも程がある世界の中心人物ってだけで女王だなんて、正直くだらない。
だから比企谷等々。クラスで一応存在している輩と違って、俺に気まずい、怖い、なんて感情はありえない。そんなだから他人に対し、大して興味もない。だから僕は人で在ることができ、しかし人で在ることを証明できず、結果的に押し付けることになっていたわけだが。
俺はそんなことをボーッと頭の中で思考してみていた。そして由比ヶ浜さんが比企谷の方を見ていた。何やら決心した目。……熱意だけで空回る無知で浅はかな子供の目にもとれる瞳の色だった。
「あの……あたし、お昼ちょっと行くところあるから……」
「あ、そーなん?じゃさ、帰りにあれ買ってきてよ、レモンティー。あーし、今日飲みもん持ってくんの忘れてさー。パンだし、お茶ないときついじゃん?」
「え、え、けどほらあたし、お昼まるまるいないからそれもちょっとどうだろーみたいな……」
由比ヶ浜さんが困ったような、あくまでも「そんなような顔」で言うと、女
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