第四章
このクラスはとりあえず、まあ……大変そうである。
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っと、これは比企谷情報。
それと、俺のクラスへの理解は大抵、比企谷経由の情報だ。
そうして俺は「はやまはやと」を長時間眺めていた。
「いやー、今日は無理だわ。部活あるし」
「別に一日くらいよくなくない? 今日ね、サーティワンでダブルが安いんだよ。あーしチョコとショコラのダブルが食べたい」
楽しげに毛繕いしてやがる。なんて微笑ましい。
それと俺はサーティワンアイス全品タダですっ☆
「それどっちもチョコじゃん(笑)」
「えぇー。ぜんぜん違うし。ていうか超お腹減ったし」
そう声を荒らげるのは一人称が「あーし」のみう――何とかあーし。名前なんか知らねぇよ。いっつも授業すら受けてねぇんだから……。いつも? いつもは屋上で読書が定番!
蛇足だがあーしさんについては特になし。
それにしても制服はだけてますね。比企谷くんは「花魁かよ」と言ってましたが僕は襲われた後みたいでエロいと思います。以上です。あと化粧濃いです。
「悪いけど、今日はパスな」
葉山が仕切り直すようにフォローすると、あーしは虚をつかれたような顔になる。……うわっ、よく見るとさらに化粧濃っ!
俺が目くじらをたてるのとは裏腹に、はやまはやと。略してはやまは、声高に言い放った。
「悪い。俺ら、今年はマジで国立狙ってっから」
国立? 国立じゃなくて? ……はっ、ムリムリ。地区レベル、地区レベル。
「……ぶはっ」
「……」
比企谷の笑い声が聞こえた。
確かにお笑いものだよね。こう言う場で公言するところが嫌いだ。
本気で勝ちたいなら人知れず努力してりゃいいだろ。「今日は無理。わりぃな」で済むだろ。いちいち何かカッコいいこと言ったみたいな雰囲気作るなよ。寒気がする。……あと、すごく嘘臭く聞こえるから。
……まあ、無理なやつは無理だろ。興味ねぇや。……どうせ負ける、目でわかる。
チームプレーがどうのこうの言って馴れ合って、個々の技術が無くて負ける。最後の詰めが甘くて負ける。
「それにさー、ゆみこ。あんまり食いすぎると後悔するぞ」
致死率百パーセントの世界で後悔も糞もあるかよ。
「あーしいくら食べても太んないし。あー、やっぱ今日も食べるしかないかー。ね、ユイ」
「やーほんと優美子マージ神スタイルだよねー脚とか超キレー。で、あたしちょっと…」
あ! 由比ヶ浜さんだ! やっは――飽きた。
「えーそうかなー。でも雪ノ下さんとかいう子のほうがやばくない?」
「あー、確かに雪ノ下さんはやば」
「…………」
「……あ、や、でも優美子のほうが華やかというか!」
自分で雪ノ下のほうがとか言っといて眉寄せんなよ、あーし。
そういえば比企谷はあーしを『女王』なん
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