第四章
このクラスはとりあえず、まあ……大変そうである。
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ちくしょう。また一人学園祭エンドだ……。
それにしても、まあ、金髪リア充って何なんだろうな。昔々、あるところで「金髪ってのは、なんだ? 自由を楽しみたくて染めちゃうもんなんだ」とか聞いたことがあるけれど、就職の面接じゃ黒く染めんだろ? そんな自重する自由なんかあるか! どうどうと金髪で臨めよ。……んで就職失敗しろ。自業自得を知れ。
おそらく、あいつらのソレは自由ではない。……自由というのは社会や世界から抜け出して自分だけの新しい世界で生きてくことだろ。……俺じゃん! なら自由はいらない。今日から自由は『自由(笑)』に改名しろ!
結論、お前らのソレも独りよがりのオナ――。
まあ、自由ってのは好き勝手を貫くことだろ。
徹底してないソレは今の俺と同じ、ただの粋がったポンコツだ。
でも首輪さえ外してりゃあ、わりに徹底してるな、俺。……どうなんだろうな。自由ってのを意識した時点でそれは『自由』じゃないのかもなぁ……。うっわ、めんどくせ。結局は考えるなってことかぁ?
だとしたら『死』というのはかなり自由かも知れない? んなわけあるか、認識してこその自由だろう。あれ? よく考えなくても生きるの面倒だしさっさと死んじゃおうかな? 無論、痛いから死なねーよなんて言わない。痛そうでも案外死んだ瞬間大したこと無くなりそうだし。
だが、あえて言うなら。俺は今日もチョコチップスティックパンが美味しいから死なない。いや、そこまでうまくもないんだけどね?
ただ、今死んでも、八十年後死んでも、人生の中身は一向にゼロ。ゼロだからだ。
それに、ほら、俺さー、ボーッとしてんの好きなんだよ。
俺は机に伏せながらチョコスティックをむしゃむしゃやって、ちっぽけな髪を染めるなんて自由で満足する、ただの猿たちを見ていた。同じアホなら踊らにゃ損損♪ という歌があったような無かったような、どうでもいいような気がしてきたが、俺は同じアホ猿でも踊るのは疲れるので戯れる気はない。
それより同じアホなら踊らないと損なんて訳のわからない一方的な価値観持ってくんなよ……。損か得かは俺自身が決めることだ。なのでその歌には例のフレーズの後に、※ちなみに、作詞者個人の見解です。と、注意書を入れろ! まあ、んな歌は唱わねぇけどさ……。
そう嘯いて、どうでもいいこと嘘吹いて、リア充と呼ばれる連中を見ていた。
おーおー、あれが比企谷の言ってた、は……アレ、何だっけ?
俺が名前を忘れるほど興味のなかったソイツはクラスのリーダーなのだそうで。いやはや興味もねぇ。何故なら俺がこのクラスの人間なのかさえ怪しいのだからな! と独り言。
――はやまはやと。俺が読みだけ思い出せたソイツは、俗にいうオサレ系イケメン男子だ。そしてサッカー部のエースで次期部長候補。
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