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もしもこんなチート能力を手に入れたら・・・多分後悔するんじゃね?
騎士の力を得た少年のお話・2
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と、考え事をしていたら目の前に知らないおじさんが現れた。
「やあ、私は君をここに運んだ恭也の父親、高町士郎だ。よろしくね」
僕をここに運んでくれた人の一人のお父さんらしい。何の用だろうか。
《恐らく身の上を聞いたうえで親元に帰そうとしているのだろう》
流石ダンディーさん、僕のパパ代行(勝手に任命した)なだけあって冴えている。しかしどう説明しようか。取れる選択肢は・・・
@正直に言う。
「知らないおじさんにここに連れてこられました」
「拉致事件だー!?」
Aもっと具体的に言う
「最強の騎士の力を貰ってこの世界に来ました」
(この子・・・心が?これはもう精神科に連れて行くしかないな)
B知らぬ存ぜぬで通す
「覚えてません」
「覚えてないかぁ・・・じゃあしょうがないね」
よし、Bで通そう。それが良さそうだ。
「宜しくお願いします。僕の名前は・・・」
・・・あれ?
「名前は・・・・・・名前、何だっけ・・・」
頭を捻っても抱えてもちっとも思い出せない。あれ?あれ?何で思い出せないんだろう?他の事は覚えているのに?しきりに首をかしげる僕の様子に高町さんの顔が険しくなる。何だかわからないが正直に言おう。怒られたくないし。
「すみません、覚えてません」
「・・・今までどこにいたかは?」
「・・・分かりません」
「家族や、友達は?」
「・・・・・・多分、居たと思います。良く覚えていません」
「誕生日とか、年齢は覚えてないかい?」
「・・・すみません」
何だか謝ってばかりである。名前はともかく他は一応覚えているのだが、リリカルワールドというのは恐ろしい所だとオジサンが言っていたから迂闊に話すわけにもいかない。何だか騙しているようで心が痛む。
その後、お医者さんがやってきていろいろ聞かれたのでさっきと同じようなことを返答したら、お医者さんも高町さんも困った顔をしていた。それはそうだろう、患者の保護者が分からないのではお金を取れないからね。
《恐らく困っているのはそこではない》
『そうなのかな?』
《そうなのだろう》
どうなのだろう。真相は闇の中である。闇に紛れて生きる妖怪人間さんにでも真相を暴いてもらおう。
それはともかくとして、僕が黙っている間におじさんとお医者さん、それに後から来た人たちの間でいろいろ会話が交わされていた。断片的な情報から察するに、これから警察が僕の身元を調べている間何所で僕の面倒を見るかを話しているらしい。こういうのは詳しくないので僕には待つことしかできない。
暇なので早速ダンディーさんの名前を決めてみる。
『ダンディーさん。ダンディーさんって本当は何ていう名前なの?』
《登録ではゼルギウス
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