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魔法少女リリカルなのは〜その者の行く末は…………〜
Chapter-2 Second Story~sorrowful and graceful……that occurrence~
number-14 my friends your friends
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目を戻した。
今は、12月5日の20時40分である。
あと一週間もしないうちに燐夜の誕生日がやってくる。その誕生日を迎えると、燐夜は12歳になる。まだ小学5年生だから、さほど変わらないと思うが、一つ年を取り大人になっていると実感できるかもしれない。


いつもは高町なのはがお祝いをしてくれるのだが、今年はどうだろうか。
今年は、あいつとの距離を近づけてみようとしていた。だから、誕生日――――12月10日――――に直接翠屋に行ってみようか。
誕生日はお祝いされるものだけど、逆にサプライズしたっていいかもしれない。
と、考えたところまでで燐夜はやめた。


思えば、これはなのはに見つからないこと前提であるし、木曜日である今日はもう終わって、復学届を明日だしに行かなければならないし、そう言うところを見られてしまうと噂として広まるのは早いし。そして、そういう噂を女子は聞くのが早い。あっという間にばれてしまう。
だから、発案したはいいが、実行できないため没。


――――少し寒いかもしれない。
段々服を通して感じる風が冷たくなってきた。
そろそろ自宅のあるマンションに戻りたいが、隣に住んでいる人に見つかりたくないのだ。フェイトとアルフ、そしてリンディ。
帰ろうにも帰れない。


「あの、どうかなさいましたか?」


そんな時である。普段使わない敬語を無理して使って、若干関西風になまっている少女の声が聞こえたのは。
そしてその発信源が、ベンチの前にいる車いすに座っている少女である。そして、後ろには車いすを押している金髪の女性がいた。


敬語ということもあり、見知らぬ人が話しかけてきたと思った。
だが、体を起こしてその声をかけてきた少女の方を見ると、その顔はとても見覚えがあるもので。


「あれ? 確か――――」
「あ、燐夜君やん」


話しかけてきた少女――――名前を八神はやてという。
後ろの女性は見覚えがないが、もう一人前に会った時にいたのは、桃色の長い髪を一つに束ねた女性だった。
そして、前に会った時というのが――――


「この前、お見合いした時以来やなぁ。元気してたかー?」
「ああ、まあ元気だったさ。……如何してこんな時間に公園に? 散歩?」
「うんまあーそんなとこ。……ってそれはこっちのセリフやないか?」
「それもそうか」


そう、八神はやては三桜燐夜の許嫁という立場にいる。逆に言えば、三桜燐夜は八神はやての許婚なのだ。
どうやら、生前お互いの両親が深い仲だったようで、よく一緒だったらしい。魔道士で、同じ空を飛んでいたらしいが、今となってはあの人たちのことを知る人に聞くことでしか当時のことを知るすべがない。
それで、子供を産んだ時にそう言う約束を結んだ。

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