魔法先生ネギま!
0285話
[2/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
いかず後を追う。
「え? アクセル君。付いて来ちゃったの?」
当然と言えば当然だが、俺と朝倉の身体能力を考えるとほんの数秒で追いついてその隣を走る。普通に考えれば子供とは思えない身体能力に驚く場面なのだが、認識阻害の影響か、あるいは単に慣れなのか朝倉は特に気にした様子も無く困ったように溜息を吐いた。
「ま、来ちゃったものはしょうがないか。いい、アクセル君。何かあったらすぐに逃げられるようにしておくのを忘れずにね」
それは本来俺の台詞なんだが……
「っと、ストップ!」
桜並木が近くなり、朝倉が小声で鋭く叫ぶ。
「ここからは慎重に行くからね」
小声でそう言い、足音を殺しながら桜並木へと入っていく。
その気配の消し方や足音の殺し方はとても普通の女子中学生レベルのものではなかった。
そしてやがて声が聞こえるようになってくると、朝倉はその聞き覚えのある声にピクリとする。
「君はうちのクラスの……エヴァンジェリンさん!?」
「10歳にしてこの力。さすがに奴の息子だけはあるな」
気を失っている宮崎を横抱きにしながら、ローブを着ているエヴァへと声を掛けるネギ。この様子から見ると、今日の吸血対象は宮崎でそこにネギが乱入したといった所か。
「え? あれってネギ君に……うちのクラスのエヴァちゃん?」
見知った顔2つに唖然とする朝倉。それでも尚反射的にか本能的にかカメラを構えてシャッターチャンスを狙っているのはさすがと言うべきか。
「エヴァンジェリンさん、何故僕と同じ魔法使いなのにこんな事を!?」
「フフッ、いい事を教えてやろう。この世にはいい魔法使いと悪い魔法使いがいるんだよ、ネギ先生」
そう言いながら試験管を懐から取り出してネギの方へと放り投げ……
『氷結 武装解除』
エヴァの魔法が発動する。
武装解除。風系のそれはネギが何度か暴発させた事があったが、エヴァのそれは氷系の武装解除だった。試験管の中に入っていた魔法薬を媒介にして魔法が発動され……
「脱げた!?」
宮崎の服の大部分と、咄嗟に差し出したネギの左腕部分の服が凍ってバラバラに砕け散る。
「え? あれってもしかして魔法とかそんなの?」
さて、顔を興奮で真っ赤に染めている朝倉をどうしたものか。無難な所では高畑辺りに差し出して記憶を弄って貰う事だが、記憶を弄るというのが気に食わない。かと言って麻帆良のデマ製造器との評判もある朝倉をこのまま放って置く訳にもいかないし……
「何ですの、今の音は!」
「なんや?」
「あ、ネギ!」
俺がどうするべきか考えていると、再度その場に乱入者が現れる。あやかに神楽坂。そして近衛だ。……見事に関係者ばかりだな。
あの中にあ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ