第4章 レオの思い
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きたあの青い宝石にも似てるんだ」
「それは危険なのでは無いのか!?」
「いや、この石からはあの魔物みたいな禍々しいのを感じないから大丈夫だ。それに何かいざというときに守ってくれる様な優しい魔力を感じるんだ………」
「魔力とはそういうものなのか?」
「いや分からん」
そんな俺の答えにまたも頭を抑えるレオ。
まあ気持ちが分からんでも無いが、俺もちゃんと理解したわけでは無いのだ。
だがそんな俺でもこの宝石には害がないのは分かる。
「でも絶対に持ち主を守ってくれる。だから………はい」
そう言って宝石をレオに渡した。
「………あまり嬉しく無いな」
「いいから貰っておけ!絶対にレオの助けになるから」
そう言って無理やり手に渡した。
「………確かに綺麗だな」
「な?レオには似合うし、助けになってくれる。一石二鳥だろ!!」
「………まああまり期待は出来そうにないが、あって損は無いだろうから貰っておく」
そう言いながらネックレスをつけるレオ。
俺の予想通りとても似合っていた。
「どうだ?」
「エロさが増した」
ゴン!!と大きな音と共に、頭に大きなタンコブが出来た。
「全く、貴様は………」
「レオ、綺麗だ」
「今更………もう寝る!」
そう言ってそっぽを向かれ、城の中に戻って行こうとするレオ。
「でな………レイジ。ワシはあの星詠みの事とワシの考えをビオレとバナードには話しておこうと思う………だから………」
「ああ、その時は俺も一緒に居てやるからちゃんと呼べよ?」
「………ありがとう」
恐らく今の話をしたいために俺の所に来たのだろう………
俺の返事を聞いて安心した顔で城に戻っていったレオを見て明らかだ。
「さて、俺もほどほどにして寝るとしますか………」
多分あの2人なら分かってくれる筈だ。
ガウルは今のレオに不満げだったが、いずれ分かってくれる時が来る。
「今の内にゆっくり休んでおけレオ………」
遠くない未来に起こる出来事を思いながらそう呟いた………
「ふむ………」
ベットに仰向けで倒れ込んだレオは首に掛けていた宝石を手に取り、窓から入る月明かりに当ててみていた。
「綺麗だ………こんなに綺麗な宝石は初めて見た………」
宝石と言ってもハッキリ言ってダイヤみたいな角張った宝石とは違い、丸い小さなボールのような宝石だ。
『レオ、綺麗だ………』
「奴も余計な事を言わず、真っ直ぐ言ってくれれば格好が付くのだがな………」
そう思いながら角度を変えて見てみる。宝石に照らされる月明かりが様々な模様を作り出している。
「レイジ………奴は記憶が全て戻ったら元の世界に戻るのだろうか?」
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