第2話寝る時は部屋の電気を暗くして寝ましょう
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「うおおぉぉぉぉぉぉい! どうすんだよこれぇ! これじゃ証拠にならねぇじゃねぇか! 折角の懸賞金がパァになっちまうよぉ!」
「叫んでる場合じゃないですよ銀さん! とにかく無事なのを何でも良いから確保しないと! 奴の体から出たのなら何でも証拠になりますよぉ!」
言いながら三人は大慌てで毛むくじゃらの肉体を必死に掻き集めだした。幾ら倒したと言ってもその物的証拠がなければ懸賞金は貰えない。懸賞金を貰う為にはどうしても奴を倒したと言う証拠が必要なのだ。
「ん?」
そんな時、ふとなのはは足元に光る何かを見つけた。定春の上に居ては今一見辛いので、一旦定春から降りて間近でそれを見る事にした。
「何だろう、青い石?」
其処にあったのいはひし形の格好をした青い石だった。しかしこの石は見れば見る程綺麗な色合いをしている。まるで宝石であった。
「ねぇねぇお父さん! これなんか証拠になるかなぁ!」
青い宝石を手で掴みそれを高く持ち上げた。それを銀時達も聞きなのはの方を見る。
「でかしたぞなのは! それを見せりゃ幕府も文句は言うめぇ!」
「流石アル! これで酢昆布100年分は間違いないアルよぉ!」
誰もがなのはの手に入れた青い宝石を見て諸手を挙げて喜ぶ。だが、それを見た少年は仰天した。
「駄目だ! それをすぐに手放して!」
「え? 何ぃ! 聞こえないよぉ!」
遠くに居た為か少年の声は聞こえない。もう一度内容を聞こうとしたその時、突如なのはの持っていた青い石が眩い発光を放ちだす。
「わ、何何!」
驚きながらもなのはは自分の持っていたその青い石を見る。青い石はより一層輝きを増していく。かと思うと、突如それは光の球となりなのはの手から逃れると宙に浮き出す。
ユラユラと輝球状となったそれは暫くの間なのはの目の前を浮遊していた。
だが、その直後に、一瞬の内にその光る球体はなのはに向って突進しだしたのだ。
目の前でそんな事をされたのだから当然避ける事など出来ず、諸にそれをなのはは食らってしまった。
光はなのはの胸に当たりそのまま瞬く間に体内へと侵入してしまった。
「あ……うっ!」
光が完全になのはの中に入り込んでしまった後、そのままなのはは倒れてしまった。まるで深い眠りについたかの様にそのまま微動だにしなくなってしまったのだ。
「なのは! おいコラ! どうしたんだよ!」
只事じゃないと思った銀時達は即座になのはの元へ駆け寄る。そっと銀時がなのはを抱き上げて頬を数回叩く。だが、それをしたとしてもなのはは一向に目を覚まさない。
これではまるで眠り姫である。
「一体どうしたんだろう? さっき変な青い石が光を放って、そのままなのはちゃんの中に入っちゃっ
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