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Tales Of The Abyss 〜Another story〜
#9 負けられない戦い
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には、正直焼け石に水かもしれない。それでも、ゴーレムは、あの無茶な威力、ミサイルの様な一撃以外の攻撃で、自分自身の岩の身体の一部を散弾銃の様に飛ばしてくる攻撃もしてきている。
バリアの譜術をかけている状態と、かけていない状態とでは全然違った。そして、防御だけでは、倒す事は出来ない。
「天を切り裂く力! 雷撃の剣となり我が敵に降り落ちろ。《サンダー・ブレード》」
第三音素の譜術。雷を帯びた巨大な紫色の剣だ。その剣がゴーレムの足に突き刺さると同時に雷鳴が轟き、その身体を穿つ。雷撃特有の激音が響く中。
「ぐ お ぉ ぉ ぉ ぉ !」
これまでとは明らかに違う唸り声。今回、初めてのゴーレムの苦しむ叫びがあたりに響いたのだ。
「うおおお!!」
「す…… すごい!!」
「頑張れ!!!」
倒れていた人たちもアルに気付き、鼓舞するように、力の限り声を上げた。アルとしては、彼らにも逃げて欲しかったが、今の彼らは足を負傷している為、動けないのだ。
だからと言って、その彼等を運び出そうとすれば 良い的だと言っていい。そして、何よりも。
――……鉱山の男達は決して仲間1人だけ残して逃げるという選択肢は持ってない。
皆が、ファンやガーランドの様に強い芯を持っており、『もしも、アルが倒れたら次はオレだ……』と、皆がそう考えていたのだ。
その決意は嫌でも感じた。そして、それは責任重大とも取れる。
もしも、今自分が倒れたとしたら、彼等は玉砕を覚悟で特攻するだろう。……死さえ厭わない。
(今……っオレが倒れるわけにはいかない!)
だからこそ、アルは強くそう想い、まだ、呻き声を上げながらも暴れているゴーレムに向きなおし、身構えたのだった。
〜????????〜
それは、町の外での会話。
「これは…… 一体何事ですか?」
場所は、マルクト帝国が所有している《大型軍艦タルタロス》。
(あれは……アクゼリュス、ですか………)
その街で戦塵が見えるのだ。そして、軍艦タルタロスに乗っていると言うのに、大地の震えも感じる。……その震源は鉱山の町アクゼリュスだ。
確かにマルクトの領土になっても国境に位置するせいか、両国の小競り合いも少なくない。だが、それは、あまりにも巨大な戦塵だった。人間同士で言えば、下手をすれば《戦争》とも取れる程のもの
「大佐!」
丁度、偵察に兵士を出した部下が帰ってきた。無闇に、軍艦で近付く事は出来ないのだ 小競り合いならば混乱をさらに増す可能性が有るからだ。
「お疲れ様です。町について、何か分かりましたか?」
大佐と呼ばれる長身・長髪の男が尋ねていた。
「はっ
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