暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
無印編 破壊者、魔法と出会う
19話:別れは辛いが、だからこそ再会は楽しみになる
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ーメンいくつできると思ってんだ……」

あの悲痛な叫びから約10分後、ユーノが士となのはがいる部屋にやってきた。

「絶対聞こえてたよね?聞こえてたよね俺の声。聞こえてない筈ないよな?なぁ!?」
「いやぁ…クロノがその方が面白いって」
「彼奴…絶対後でムッコロす…!!」

士はそう言いながら、手の平を上にして鷲がものを掴むように指を動かしていた。
それを見ながらユーノは苦笑いをして、なのはは少し頬を赤くして俯いていた。

「たく……お前もお前だよ、なのは。怪我人相手に……死ぬかと思ったよ…」
「だって…士君ずっと寝てたから……」

士が呆れ顔でそういうと、なのははさらに顔を赤らめて頭を垂らす。

「いつもより時間をかけて、いつもよりぐっすり寝てただけだろ?大げさにも程が―――」
「まぁ、三日間も寝てたら心配になるよね」
「………『三日』?」

士の台詞を遮るように言い放たれたユーノの言葉に、士はなのはに向けていた呆れ顔を驚きに変える。

「ちょっと待て…三日?俺が三日も寝てた?つまり…72時間も寝てたのか?」
「うん、それはもうぐっすり」

それはさすがに人生最長記録だな、と呟きながらベットの上に投げ出している両足をベットから降ろし、ベットに座る形になる。

「そういえば俺、いつ倒れたんだ?」
「あの戦闘からプレシアを抱えてアースラに戻ったらすぐ。医療班の人からは、魔力の枯渇と体の疲労、多少の出血…その他諸々の事が相まったから……ということらしいけど、数日体休めて魔法で治療すれば治るって」
「あ〜、そりゃあ確かに心配になるわな……すまないな」
「う、うん。私の方こそ、ごめんね」
「…そういえば、フェイト達は?」

顔を上げて申し訳なさそうに言うなのは。士は話題を切り替える為にユーノにフェイト達の事を尋ねた。

「うん…二人共、今はアースラの護送室にいるよ。あの状況だったとは言え、一応彼女達は重要参考人だから」
「そう、か…」

聞かれたユーノは、少し顔を暗くしながら言った。士もそれを聞いて若干顔色を変える。
はぁ、と小さいため息をつきながら左手で顔を覆う。

「士君……」
「あ、悪い……大丈夫だから」

少し心配そうになのはが顔をのぞいてくる。それに気づいた士は微笑みながら言葉を返す。

「それじゃあ、医療班の人呼んでくるから」
「あぁ、頼むな」
「うん。なのは、行こう」
「え?でも…」
「俺の方は大丈夫だから、行ってくれ」
「う、うん……」

ユーノはそう言いながら自動ドアの近くに立ち、ドアを開ける。呼ばれたなのはは士の顔をのぞきながら少しためらっていたが、士の言葉に頷きユーノの後に続いた。

どこか無機質な壁に囲まれ、一人ベットに腰掛ける士。

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