暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
無印編 破壊者、魔法と出会う
19話:別れは辛いが、だからこそ再会は楽しみになる
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「知らない天井……という訳でもないが…」
意識が覚醒し目を開けると、目の前に映ったのは無機質ながらしっかりとした天井。どこかで見たような覚えがあるものだ。
唐突に目覚めた瞬間に見たものが天井とは、と思いながら自分の記憶の最新のものを掘り出し始めるが、
「確か…ジャーク将軍を倒して……どうしたんだっけか?」
結局掘り出しきれずに終わる。今の状態じゃどうにもならないと思い、体を起こすことに。
左手を支えに上半身だけを起こす。若干右手に拘束感を感じながらも、それを気にさせない程の体に染みる痛覚に、表情を歪める。
「〜〜〜っ!つぅ〜……と、包帯か…」
その苦痛と共にやってきた頭痛に対し、左手で頭を抑える。
痛みが落ち着いてくると、士はようやく左手に巻かれた包帯に気づく。包帯が巻かれていない指先でも包帯の手触りがある。どうやら頭も巻かれているようだ。
「…やっぱ体にきたかな……少しダルい…」
包帯が巻かれた左手を見ながら自分の体の現状を分析する。
はぁ、と一息入れて、士はようやく重みを感じる右手の状況分析に入る。
「片手を体全体で抑えられるのは、初体験だな」
「すぅ〜…すぅ〜…」
右手に乗っかっているのは、両手とその両手の持ち主である人物―――なのはの体だった。
ずっと看病していてくれたのか、ずっと側にいてくれたのか……と考えながらなのはの顔を伺う。士の耳にはなのはの小さな呼吸が聞こえてくる。
「しかし……利き手である右手を封じられると、結構困るんだな」
「……ん…ん〜…」
そう言いながら、士がなのはの頭を開いている左手で撫でていると、さすがに安眠を妨害してしまったのか、なのはが目を開けてしまう。
「……つかさ…くん…?」
「おはようさん、なの―――」
刹那、ようやく右手から拘束感がなくなると同時に、士に向かってなのはが飛び込んでくる。
「っ〜〜〜〜!!」
「よかった…士君……目、覚めたんだ……」
強く抱きしめられて、士は先程とは別次元並の痛みに、顔を歪める。そんなもの知る由もなく、なのはは抱きしめる力をさらに強くする。
「な、なのは…うれしいのはわかっ、るけど……もう少し…力を…!」
「もう……目を覚まさないかも、って…おもってたんだよ……」
そう呟きながら、なのははより一層腕の力を強くする。士の体から、嫌な音が聞こえてくる。
「っ、ぎゃああああああああああああああああああ!!」
さすがに耐えきれなくなった士の叫び声が、アースラに響き渡った。
「ははは……災難だったね、士」
「お前…10分って……俺叫んで10分ってお前……カップラ
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